『sfiDARE CRIT』東京初上陸!

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あわや中止 お台場に降り注ぐ雷雨

晴天のもと始まったスフィダーレお台場開催。しかしキッズレース・ドロップバークラスの予選終了後、大粒の雨と雷が降り注ぎ、中断が余儀なくされた。

降りしきった雨は、気付けばくるぶし程の深さの”池”となり、計測システムも動作不能に。誰の頭にも「中止」の2文字がよぎった。

しかし雨が止み、スタッフの努力もあってなんとかレースができるまでの水位に戻っていく。ついにレース再開のアナウンスが告げられた。

sfiDARE CRIT vol.15 TOKYO ODAIBA Bay Crit 2024, スフィダーレクリット, 東京, シティサーキット東京ベイ CITY CIRCUIT TOKYO BAY

「着順は上位選手をスタッフの目視で判定」するという対策が講じられた。

水飛沫を上げ、お台場の夜を疾走

19時ごろ雨が上がり、お台場はすっかり夜。ライトに照らされたサーキットを舞台にナイトレースが開幕。

実施されたのは、「男女フラットバークラス」「女子ドロップバークラス」「男子ドロップバークラス」、3カテゴリーの決勝戦だ。

カジュアルさ溢れる「フラットバークラス」

フラットバークラスは、マウンテンバイクのように1本棒状のハンドルバーを装備したピストバイクで実施されるカテゴリー。

街乗り仕様に近く、Tシャツや柄シャツを靡かせながら走る参加者たちが印象的だった。

表彰台TOP2を飾ったのは、都内自転車店に勤めるアルバイトスタッフと店長の2人。店長を破りタイトルを勝ち取った笹野祐選手。「師匠を超えられて嬉しい」とコメントした。

拡大を目指す「女子ドロップバークラス」

人数は男子に劣るものの、『sfiDARE CRIT』で毎回実施されている女子ドロップバークラス。お台場開催では4人が参戦。

2023年の横浜大会でも表彰台に登った松岡有紀選手が、先頭を走るスフィダーレ初参戦の小田恵利花選手を追従し、レース前半戦が進んでいく。

しかしスピードアップを図った松岡選手がスリップし転倒。再乗し追い上げるも、ノーミスの小田選手が逃げ切り優勝を飾った。

小田恵利花 選手「インカレを見て……」

(女子ドロップバークラス優勝)

Q:優勝おめでとうございます。

ありがとうございます!

Q:スフィダーレ・クリットへの参戦歴は?

今回が初めてです。以前から出場していたチームメイトがカッコ良くて、自分も出てみたいと思い挑戦してみました。

Q:ピストバイクには普段から乗っているんですか?

看護師をしながら去年ぐらいから乗り始めて、競輪場で数回乗っただけでした。ピストバイクでのクリテリウムは今回が初めてで、加減速が激しくて難しかったです。

Q:自転車競技のご経験は?

高校3年から12年くらいやっています。ロードから始めて、シクロクロスやマウンテンバイクも経験し、去年からトラックにも挑戦し始めました。

自転車競技自体は、高校の時にインカレの*団抜きの動画をたまたま見かけて、「これ出てみたい!」と思ったのがきっかけです。自分でお小遣いを貯めて、ロードバイクから始めました。今回ついにピストレースに参戦できました。

※団抜き:トラック競技種目の1つ、団体追い抜き・チームパシュートのこと

Q:様々な自転車競技を経験した上で感じるピストバイクの魅力は?

単純なはずなのに、実はとても奥が深いところです。今日の初クリテリウムでも色々勉強になりました。8月の京都開催にも出場してみたいです。レイアウトが異なるコースを走ることで、新たな発見があると思います。

「出来ることを楽しく増やしていける」

Q:スフィダーレ・クリットの魅力は?

ロードやMTBは自転車競技の王道でありながら、特に女子カテゴリーでは初心者もトップレベルの選手たちと同じレースでしか走れないことが多いです。贅沢ですが難易度も高く、数周で足切りになってしまい、楽しむ前にレースが終わってしまうこともあります。

一方でスフィダーレ・クリットでは、1周が短いサーキットを何度も走ることができるので、毎周何かを習得できます。

そして特にスフィダーレでは、順位に限らず近距離でお客さんに応援してもらえるので、とても楽しく走れますね。会場にもDJがいたり、海外のような雰囲気も味わえます。

短いコースだからこそ出来ることを楽しく増やしていけるので、上達へのモチベーションにも繋がります。コーナーリングなど習得できる技術も多いので、いずれ他の自転車競技に挑戦する時もスフィダーレでの経験が必ず役立つと思います。

逆に他の自転車競技の経験を活かせるのもスフィダーレの魅力だと思います。

機材面でもピストはおすすめです。部品が少ないシンプルな構造なのでメンテもしやすく、価格帯も決して安くはありませんが、ロードやマウンテンに比べたら手軽です。

ぜひたくさんの女性の方にも挑戦してみてほしいです。

松岡有紀 選手「普段はめっちゃデスクワーク」

(女子ドロップバークラス2位)

Q:準優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。追い抜こうとスピードを上げたらスリップしてしまいました。でも楽しかったです。応援してくれた方々に感謝したいです。

Q:普段は何をされていますか?

建築の図面を描いています。めちゃデスクワークです(笑)

Q:スフィダーレ・クリットへの参戦歴は?

2年前の京都開催からほぼずっと出場しているので10回ぐらいだと思います。

Q:初出場のきっかけは?

ピストバイクに乗り始めた頃からお世話になっている、地元大阪の自転車屋さんから勧めてもらったのがきっかけです。初出場の時はたくさんコケたんですが、めっちゃ楽しくて次もその次も出場するようになりました。

Q:ピストバイクに乗り始めたきっかけは?

初めてのスポーツ自転車は、大学の時に琵琶湖を1周しようと計画を立てた時に買ったロードバイクです。その後出会った夫がピストバイクに乗っていて、私も乗り始めるようになりました。

全く違う楽しさがあり、それからピストオンリーになりました(笑)

「初心者でも楽しく全力で」

Q:ブレーキのある街乗り仕様から、ノーブレーキのスフィダーレへ初挑戦した時、不安はありましたか?

「レースに出てみたい!」という好奇心のみで出場しました(笑)。ノーブレーキへの不安よりも、レースという敷居の高さに最初は緊張していました。ですがとても楽しむことができました。

スフィダーレは、順位や実力に限らずたくさんの人が応援してくれます。初心者でも楽しく全力で走ることができる場を提供してくれるのがスフィダーレだと思います。

「スタイル込みで楽しめる」

Q:ジャージで出場する方がいる一方、毎回スタイルを変えて走っているのが印象的です。

私自身、華やかな着こなしでピストを乗りこなす海外の女性ライダーに憧れています。どうせ走るなら「強く、美しく、カッコ良く」ありたいというのが、私のモットーなので毎回違うスタイルで出場しています。今日も友人がデザインしてくれた気合いのはちまきを巻いて走りました。スタイル込みで自由に楽しめるのはスフィダーレの魅力の1つだと思います。

Q:スフィダーレにまだ参加したことがない人へメッセージをお願いします。

扉を開けたらとても楽しい世界がそこには広がっています。大袈裟かもしれませんが、少しの勇気で世界が一変するぐらい楽しい世界が待っているので、あまり力を入れずに気軽に1回走りに、もしくは見に来てほしいです!

初参戦で初優勝!フィナーレを制したのは?

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