伊東温泉競輪場にて2021年11月5日から7日にかけて開催される、「ジャパンカップ×HPCJC」。F1グレードの開催ではあるが、この開催の収益の一部が自転車トラック競技ナショナルチームを支える組織「HPCJC」の支援へ活かされるという、トラック競技にとって大変重要な競輪開催だ。

どのような思いでこの開催が実現したのか?伊東市観光経済部 公営競技事務所の所長・福西淳さんにお話を伺った。

「施行者」ってナニモノ?

Q:今回の開催はHPCJCの支援競輪ということで、お話をお聞かせいただきます。福西さんは「施行者」の立場でいらっしゃいますが、そもそも「施行者」とはどのような仕事をするのでしょうか?

「競輪事業の運営」です。施行権を持った自治体がそれを担うことになっており、伊東温泉競輪の場合は伊東市です。ここは市営ですが、県営や村営の競輪場もありますね。一般の会社で言えば「経営者」にあたるかと思います。

我々施行者は運営・経営を行いますが、具体的にいえば車券の販売や払い戻し、ファンサービスなどは施行者が担うことになります。車券の販売は施行者にしかできないことですね。私達は全国40箇所以上ある競輪場のうちのひとつを運営するという立場です。

施行者は収益による地方財政の寄与、そして補助事業・社会福祉を行います。このようなお金の使い方をしていくことで、自治体の行う公営競技として認められているわけです。伊東市の場合は教育費・子どもたちの学校教育を中心に、収益が充てられています。

伊東市が名乗りを上げた理由

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