クリスティーナ・フォーゲルが、トラック世界選手権2018のスプリントで2連覇。自身11個目の世界タイトルを獲得し、アンナ・メアーズの記録へと並んだ。2位モートン、3位グラボッシュ。

準決勝

女子スプリントは大会3日目に準決勝、そして決勝と3位決定戦が行われた。準決勝の対戦カードは以下のとおり。

ステファニー・モートン(オーストラリア)vs 李彗詩(香港)
クリスティーナ・フォーゲル(ドイツ)vs ポーリン・グラボッシュ(ドイツ)

1組目、モートンvs李は1本目をモートンが逃げ切り、そして2本目も最終周回を前にモートンがスピードを上げて勝つ。李をストレートで下した。

2組目、フォーゲルvsグラボッシュ。チームスプリントでタッグを組む2人が準決勝で対決した。結果は「スプリントのクイーン」と呼ばれるフォーゲルが実力の差を見せてストレートで決勝進出を果たす。

宿命の対決となった決勝戦

2年連続で同カードとなったモートンとフォーゲルの戦い。2017年の戦いではフォーゲルがストレート勝ちで優勝している。

1本目はフォーゲルが先取

1本目、モートンが後ろ、フォーゲルが前でレースはゆったりと進む。プレッシャーをかけ続けながら後ろでチャンスを伺うモートン。そのまま両者はスプリント体制に入る。

残り半周からモートンが並びかけて、内にフォーゲル、外にモートン。フィニッシュは僅かにフォーゲルが先着した。

2本目はモートン

2本目、今度はモートンが前、フォーゲルが後ろとなり、レースは進む。

1本目と同じように位置関係が変わらないまま、前にモートン、後ろにフォーゲルで残り1周のスプリント勝負へ。内にモートン、外にフォーゲル。

残り半周でフォーゲルが並びかけ、そのままかわしていくのかと思ったところで、モートンが粘って併走。3コーナーから4コーナーにかけてフォーゲルに前を譲らなかったモートンは、2本目を取った。最後の3本目に勝負は持ち越される。

最終決着の3本目

3本目、勝者を決めるレースはフォーゲルが先行。それをモートンが追う。

しかしながら女王のフォーゲルが最後には1車身ほど差をつけてフィニッシュ。2年連続、そして自身11個目(チームスプリント、ケイリンのメダルも含む))の世界タイトルを獲得した。これはアンナ・メアーズの持つ世界最多記録と並ぶ。

尚、3位決定戦はフォーゲルのチームメートのグラボッシュが李彗詩を制し、ドイツ勢2人が表彰台に上がる結果となった。

フォーゲル、グラボッシュ

「アルカンシェルを着続けている事が誇り」クリスティーナ・フォーゲルが史上最多タイの世界タイトル獲得

決勝リザルト

順位 チーム 選手名 1st Race 2nd Race Decider
1 ドイツ VOGEL Kristina 11.274 +0.161 11.538
2 オーストラリア MORTON Stephanie +0.062 11.129 +0.105
3 ドイツ GRABOSCH Pauline Sophie 11.282 11.356
4 香港 LEE Wai Sze +0.026 +0.067
5 ロシア SHMELEVA Daria
6 オランダ BRASPENNINCX Shanne
7 リトアニア KRUPECKAITE Simona
8 オランダ van RIESSEN Laurine
9 フランス GROS Mathilde
10 ウクライナ STARIKOVA Olena
22 日本 前田佳代乃
28 日本 小林優香

大会リザルト

Text : Mizuki Ida
Photo : Shutaro Mochizuki