25年ぶりの快挙
日本発祥の競技ケイリンで、河端朋之が世界選手権で日本人選手として25年ぶりに表彰台へ上がった。新田祐大、脇本雄太も出場した男子ケイリンのレース詳細レポート。
ケイリンとは
トラックを全6周。最大7人で行われるレース。最初の3周はペーサーと呼ばれる誘導員が先頭を走って集団のペースを上げる。4周目からはペーサーが退避して(この時、時速50kmまでスピードが上がる)、選手たちによるハイスピードのスプリント勝負が行われる。6周を最も速く走った選手の勝ち。
今大会は1回戦が6組。1着のみが2回戦へ。敗者はすべて敗者復活戦へと回り、敗者復活戦で1着のみが2回戦へと進む。2回戦は2組。各組3着までが決勝へ。残りは7-12位決定戦へと回る。
予選1組:脇本雄太
男子ケイリンは大会2日目に実施。出場は29人。日本からは河端朋之、新田祐大、脇本雄太の3名が出場した。
第1組に脇本雄太が登場。メンバーは以下のとおり。
第1組出場選手
| チーム | 選手名 |
|---|---|
| ドイツ | LEVY Maximilian |
| 日本 | 脇本雄太 |
| リトアニア | LENDEL Vasilijus |
| ニュージーランド | WEBSTER Sam |
| ウクライナ | VYNOKUROV Andrii |
脇本の組は2017年の欧州チャンピオンのレビ(ドイツ)や、日本の短期登録制度で競輪を走ったウェブスター(ニュージーランド)など強豪が揃う。
ペーサーが退避する時点で脇本は3番手。前には欧州チャンピオンのレビとレンデル。
残り2周を切るところで並びは変わらず、ペースが上がっていく。残り1周を前に脇本の内側からビノクロフが上がってくると脇本が外側にふくらみわずかに後退し、4番手となる。そこからは前を伺うも出ることができずに1回戦を4着とし、敗者復活戦へ。1着はレビで2回戦へと進んだ。
予選1組 リザルト
| 順位 | チーム | 選手名 | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | ドイツ | LEVY Maximilian | 10.399 |
| 2 | ウクライナ | VYNOKUROV Andrii | +0.078 |
| 3 | リトアニア | LENDEL Vasilijus | +0.253 |
| 4 | 日本 | 脇本雄太 | +0.319 |
| 5 | ニュージーランド | WEBSTER Sam | +3.340 |
予選2組:新田祐大
第2組に出場したのは新田祐大。注目を集めたアイラース(ドイツ)と同組になった。
第2組出場選手
| チーム | 選手名 |
|---|---|
| イギリス | TRUMAN Joseph |
| ドイツ | EILERS Joachim |
| 日本 | 新田祐大 |
| ニュージーランド | DAWKINS Edward |
| ロシア | SPIES Jean |
ペーサーが退避して残り3周。新田は4番手でアイラース(ドイツ)が5番手につける。
アイラースが前に出て行くと新田は最後尾に。残り1周を切る前に新田が前段を伺い、最後尾から再び4番手になり、最終周回を迎えようとしたタイミングで3番手に上がっていたアイラースへと並びかける。
しかしここから前方のスピードが更に上がり、新田は前に出ることができない。フィニッシュはアイラースが1着、新田は3着となった。
予選 2組 リザルト
| 順位 | チーム | 選手名 | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | ドイツ | EILERS Joachim | 10.313 |
| 2 | イギリス | TRUMAN Joseph | |
| 3 | 日本 | 新田祐大 | +0.448 |
| 4 | ニュージーランド | DAWKINS Edward | +0.515 |
| 5 | ロシア | SPIES Jean | +0.569 |
予選4組:河端朋之
第4組には河端朋之が出場。河端の組にはグレッツァー(オーストラリア)やぺルビス(フランス)といった、こちらも強豪が揃った。
第4組出場選手
| チーム | 選手名 |
|---|---|
| オーストラリア | GLAETZER Matthew |
| コロンビア | RAMIREZ MORALES Santiago |
| フランス | PERVIS Francois |
| 日本 | 河端朋之 |
| ポーランド | RAJKOWSKI Patryk |
ペーサーが退避しての残り3周。河端は2番手。グレッツァーが4番手、ぺルビスが5番手となる。残り2周を前にグレッツァーが河端の前へ、上がり、河端は4番手へと下がる。
しかし河端が外側から上がっていき、集団の先頭へ立ったグレッツァーの後ろへ。
残り1周先頭で粘るグレッツァーを河端が追うも、グレッツァーに逃げ切られて河端は2着となった。
予選4組 リザルト
| 順位 | チーム | 選手名 | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | オーストラリア | GLAETZER Matthew | 9.944 |
| 2 | 日本 | 河端朋之 | +0.160 |
| 3 | コロンビア | RAMIREZ MORALES Santiago | +0.406 |
| 4 | ポーランド | RAJKOWSKI Patryk | +0.426 |
| 5 | フランス | PERVIS Francois | +2.127 |
