アジア選手権トラック2018の女子チームパシュート、女子オムニアムで既に金メダルを獲得している梶原悠未(筑波大学)が、中村妃智(日本写真判定)と共に女子マディソンでも金メダルを獲得。梶原は大会3冠、中村は2冠を成し遂げた。

東京五輪のトラック競技の新種目に採用が決まっているマディソン。最終日には男女の共にレースが行われた。

マディソンとは

マディソンは東京オリンピック種目としても採用が決まっている。2人1組で走り、チームの1人が走りタッチをすることで走者を交代し、10周毎に設定されたスプリント周回で得られるポイントの合計獲得ポイントを競う。周りより1周多く走る「1周追い抜き」をした場合には、特別に20ポイントが与えられる。

※スプリント周回で得られるポイントは1着に5ポイント、2着に3ポイント、3着に2ポイント、4着に1ポイント。最終周回のみ獲得ポイントが倍となる

女子マディソン 日本 タッグ引き継ぎ

梶原悠未 中村妃智

女子マディソン初ペアの梶原悠未・中村妃智

日本から女子のマディソンに出場したのは、ここまでチームパシュートとオムニアムで2冠の梶原悠未、そして同じくチームパシュートメンバーの中村妃智。2人がマディソンでペアを組むのは初となる。

日本の他に出場したのは、中国、香港、韓国の3チームのみ。この4チームで表彰台争いを繰り広げることとなった。(アジアでの女子マディソンはまだ競技者人数が少なく、このようなことがしばしばある)

120周、30kmで行われるマディソンは終始ゆっくりとした展開。10周毎に設定されたスプリント周回を日本が着実に1着で通過していく。その後ろには韓国チームが常に追従する状況となる。

日本チームは序盤こそ勢いよくポイントを獲得していくが、中盤にかけて韓国と状況が逆転していく。残り20周のポイント周回を終えると、日本が32ポイント、韓国が39ポイントになり序盤のリードが逆転される。

残り10周のポイント周回。ここで1着となり、最大ポイントを獲得したい日本は韓国の選手を前に梶原がスプリント体勢へ入る。しかしながら僅差で韓国を追い抜くことができず。最終周回で得られるポイントを残して、日本は35ポイント、韓国が44ポイントと差が開いてしまう。

女子マディソン途中ポイント

決勝途中までは韓国がリード

粘りきった日本、逆転劇を繰り広げる

厳しい状況に追い込まれた日本チームだが、ここから起死回生の1周追い抜きを狙ってスピードを上げる。中村、梶原の2人がぐんぐんとスピードを上げて周回を重ねる度に、後続との差が開いていく。

しかし残り5周となっても追い抜くことはできず、フィニッシュが近づく。残り2周、粘りに粘った日本チームが、ついに最後方を走っていた中国チームを捕らえ、20ポイントを獲得。これでほぼ勝負ありとなった。

最終周回は韓国が1着、日本が3着。韓国は合計ポイントを54ポイント、日本は59ポイントとして日本チームの逆転優勝となった。

女子マディソン スタート前

女子マディソン スタート前

女子マディソン タッグ 引き継ぎ

タッチをする中村妃智&梶原悠未ペア

女子マディソン フィニッシュ

ゴールの瞬間

女子マディソン 決勝リザルト

順位 チーム 選手名 ポイント
1 日本 梶原悠未/中村妃智 59
2 韓国 KIM Youri/Yu Seonha 54
3 中国 JIN Chenhong/LIU Jiali 29
4 香港 YANG Qianyu/LEUNG Bo Yee 21

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