チャンスは7枠のみ

東京オリンピックに出場出来る女子ケイリンの枠は30枠。ケイリン出場枠獲得の為の選考システムは以下の通り。

  1. チームスプリントオリンピックランキング上位8カ国からそれぞれ2人(計16人)の選手が出場可能。
  2. チームスプリントの出場権を獲得していない女子ケイリンのオリンピックランキング上位7カ国は、それぞれ1人の選手を出場させる。
  3. チームスプリントの出場枠を獲得していないスプリントのオリンピックランキング上位7カ国からもケイリンにも出場することができる。

ベルギーナショナルチームではデグレンデルが唯一の女子短距離選手である事から、チームスプリントには出場出来ない。スプリントも彼女の専門種目ではないため、残された選択肢はケイリンのみ。

ベルギーの短距離の選手層が厚ければ他の選択肢もあったが、ケイリンしか選択肢のないデグレンデルにあるチャンスは7枠となった。

数のメリット

2020トラック世界選手権終了後の、東京オリンピック出場国が確定した3月3日時点でのランキングを元に説明していく。

ランキングを見ると、チームスプリント出場枠を獲得していない国の中では香港が女子ケイリンの首位となっている。

では、香港がどのようにしてポイントを獲得したのかを例として見ていこう。

香港がオリンピックポイントを獲得した大会は計10大会。そのうち、2019・20年トラック世界選手権と19・20年アジア選手権に出場したリー・ワイジーとリー・ホイヤン・ジェシカがそれぞれポイントを積み重ねた。

香港は2人で得たポイントが加算されていくが、ベルギーからはデグレンデル1人のみ。

短距離個人種目では、1つの国から2人が参加しても2人分のオリンピックポイントが加算されるため、出場選手数が多い程有利であり、グリックス氏はオリンピック選考におけるこの不公平性を訴えている。

ランキングの意義