2020世界選手権トラック」がドイツ・ベルリンにて2020年2月26日〜3月1日にかけて開催された。オリンピック前最後のシーズン、その締めくくりということで各国力を入れて取り組んだこの大会。その表れとして、世界記録や日本記録も複数更新された。この記事ではフレッシュな新記録をまとめて振り返る。

200mFTT(フライングタイムトライアル)

助走(フライング)をつけた200メートル走。スプリントの予選で行われる。

世界記録 新記録
男子 ニコラス・ポール(トリニダード・ドバゴ) 9″100
(2019年9月)
なし
女子 ケルシー・ミシェル(カナダ) 10″154
(2019年9月)
なし
日本記録 新記録
男子 深谷知広 9″609
(2019年12月)
新田祐大 9″562
(2020年2月29日)
女子 小林優香 10″814
(2018年5月)
小林優香  10″712
(2020年2月27日)

世界記録は標高2000mを超える高地での記録から、更新はなし。日本記録は男子が昨年6月のモスクワグランプリで河端朋之が9秒627で更新、さらにトラックワールドカップ第4戦で深谷知広が0.02秒更新、そしてバトンを繋げるように新田祐大が更新した。女子は小林優香が自身の持つ記録を更新。

関連:新田祐大が日本記録を更新、200mFTT/男子スプリント予選 2020世界選手権トラック・ドイツ
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チームスプリント

スタンディングスタートで男子はトラック3周(750m)、女子は2周(500m)を走る。1列棒状となって進み、1周ごとに先頭が隊列から離れていく。最終的に残った選手のフィニッシュタイムがチームのタイムとなる。

世界記録 新記録
男子 ドイツ(ヨアヒム・アイラース、レネ・エンダース、ロベルト・フォルステマン) 41″871
(2013年12月)
オランダ(ジェフリー・ホーフラント、ハリー・ラブレイセン、ロイ・バンデンバーグ) 41″225
(2020年2月26日)
女子 中国(ゴン・ジンジー、ゾン・ティエンシー) 32″034
(2015年2月)
なし
日本記録 新記録
男子 雨谷一樹、新田祐大、深谷知広 42″790
(2019年12月)
なし
女子 前田佳代乃、太田りゆ 33″785
(2018年2月)
なし

トラックワールドカップ第4戦にて、日本チームは1日に2度の日本記録更新と16年ぶりの金メダルの快挙を成し遂げたが、今回の世界選手権では更新なし。

世界記録・男子はオランダが1回戦で41″275、決勝で41″225を記録。圧倒的な強さで世界を叩きのめした。

関連:【詳報】日本16年ぶり金、1日に2度の日本記録更新/男子チームスプリント(雨谷一樹/新田祐大/深谷知広)2019-2020トラックワールドカップ第4戦ニュージーランド
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タイムトライアル

男子は1km、女子は500mの記録を下記にまとめた。

世界記録 日本記録
男子 フランソワ・ペルビス(フランス) 56″303
(2013年12月)
中川誠一郎 1’00″017
(2013年12月)
女子 ジェシカ・サラザール(メキシコ) 32”268
(2016年10月)
前田佳代乃 34″882
(2013年12月)

KEIRINグランプリ2019にも出場した中川誠一郎は、1kmTT日本記録の保持者。タイムトライアルはオリンピック種目ではないこともあってか、記録の更新はなかった。

個人&チームパシュート