高い空力性能とタイム差の比較

2006年に登場したKOGAよりもエアロ性能を更に追求したデザインとなっており、理論上ではチームスプリントで0.5秒のタイム短縮が可能に。フレームの開発にあたり、各選手個人に合わせたステム一体型ハンドルを採用。前モデルと比較しても剛性は35%、空力は24%向上し、15%の軽量化に成功。

デルフト工科大学では風洞実験を行ない、高い空力性能を追求した。

では、タイムで見ると実際どれだけ速いのか。過去の主要大会における男子チームスプリントのタイムを比較してみた。

シーズン 大会名 開催地 タイム
2018 UCIトラック世界選手権 アペルドールン 42.727
UECトラックヨーロッパ選手権 グラスゴー 42.888
2018-19 UCIトラックワールドカップ第1戦 パリ 42.939
UCIトラックワールドカップ第2戦 ミルトン 42.828
UCIトラックワールドカップ第3戦 ベルリン 42.467
UCIトラックワールドカップ第4戦 ロンドン 42.789
2019 UCIトラック世界選手権 プルシュクフ 41.923
UECトラックヨーロッパ選手権 アペルドールン 42.151
2019-20 UCIトラックワールドカップ第1戦 ミンスク 42.204
UCIトラックワールドカップ第2戦 グラスゴー 42.163

タイム参考:Tissot Timing Track

過去のタイムを並べても、前年と同じバンクでのタイムが速くなっているのが一目で分かる。

「KOGA 2020 プロジェクト東京」を導入した2019年10月のヨーロッパ選手権以降の大会と、昨年の各大会のタイムを比較しても全て42秒台前半。これは、開発チームが述べていたチームスプリントで0.5秒のタイム短縮が可能という理論を実証している。

2018年にアペルドールンで開催された世界選手権では42.727秒(ホーフラント/ラブレイセン/ツエンダーダール)であったが、今年同場所で開催されたヨーロッパ選手権では42.151秒(ホーフラント/ラブレイセン/バンデンバーグ)と0.576秒も短縮している。

もちろん、出走メンバーや選手の過酷なトレーニングによる地道な努力やバンクの影響もあるが、この新機材使用による影響も大きいに違いないと言えるだろう。

王者の足元を支える

満を持して登場したKOGA 2020 Project Tokyoのその実績は既に実証済み。今年5月にチームへと供給されてからはヨーロッパ選手権やUCIトラックワールドカップなどの主要国際大会で勝利を量産。

まさに鬼に金棒。王者の足元を支える究極の一台となっている。

PROJECT TOKYO 公式サイト