韓国で開催された『トラックアジア選手権2020』は10月21日に男子スプリントが行われ、マレーシアのアジズルハスニ・アワンが脇本雄太との決勝戦に競り勝ち2連覇。通算6度目のスプリント王者となった。また、深谷知広が銅メダルを獲得し、表彰台に日本代表が2人並ぶ結果となった。

スプリントでオリンピック出場枠獲得の重要

この種目のオリンピックへ出場選手枠はたったの30。チームスプリントのランキング上位8カ国から2人ずつ(計16人)。このスプリント種目のランキング上位7カ国から7人。そしてケイリンのランキング上位7カ国から7人。計30人が出場する形となっている。

日本のチームスプリント種目でのオリンピック出場枠獲得は厳しい戦いが続いている。ならばスプリント種目で上位につけて、もしもの時のために出場枠を確保しておく必要があるのが現状だ。

大会前時点での日本のスプリント種目のオリンピックランキングは10位。スプリント種目だけで考えれば枠の獲得圏外にいる状態だ。

大量得点を上積みすることができるこのアジア選手権。日本の選手たちにとって上位進出は至上命題となった。

今大会のスプリントには日本代表から深谷知広脇本雄太がエントリー。最大のライバルはディフェンディングチャンピオン、この種目で通算5度のアジア王者に輝いているアジア最強のスプリンター、アジズルハスニ・アワン(マレーシア)だ。

予選

スプリント種目は、まず予選200mタイムトライアルを行い、そのタイム順により勝ち上がりの組み合わせを決定する。その後1対1のスプリントトーナメントで優勝者を決定する。

ここ数年の進化で9秒台が当たり前となった日本代表の選手たちは、アジアのスプリンターたちを驚かせるタイムを出していく。

予選トップタイムは深谷の9秒846。続いて脇本が9秒881で2位につけた。また、マレーシアのアワンは9秒997(4位)で予選を終えた。

1位:深谷知広(日本) 9秒846

2位:脇本雄太 (日本)9秒881

3位:ジョ・チョウ(中国)9秒939

4位:アジズルハスニ・アワン (マレーシア) 9秒977

5位 ボルジェフ・バベル(カザフスタン)10秒141

大会公式リザルト(PDF)

余裕をもった勝ち上がり