250m、333m、400m、500m…バンク規格は走りにどれだけ影響する?

250mバンク

実は意外と種類が豊富なバンクの規格。400mが殆どの陸上競技とは異なり、日本国内だけでも250m・333m・400m・500mと4つの周長が存在しています。

結論から先に申し上げますと、バンク規格の違いは“めちゃくちゃ影響します”。バンクの規格、ひいては何処のバンクかによっても決まり手の傾向や選手の戦術が大きく変わって来るため、それぞれの特徴を知ればレース観戦がもっと楽しくなること間違いなし!

国際的なスタンダード【250m】

国内に存在しているのは伊豆ベロドロームと日本競輪選手養成所のJKA250の2つのみ。国際的には広く用いられている規格で、国際大会が行われる世界のバンクの多くは周長250mです。また、UCIの規則において「世界選手権大会及びオリンピック競技大会を行う競技場の周長は250mとする」と規定されています。

伊豆ベロドローム

伊豆ベロドロームを例に出すと、最大傾斜角は45°となっており、競輪場の中で一番カント(カント:走路につけられた傾斜角のこと)の大きい前橋の36°と比べても桁違いにコーナーがキツいです。スプリンターレーンでもがくととんでもないGがかかります。内側と外側の差が大きいため全然捲れません(体験談)。

現在改修が進んでいる千葉競輪場などで250バンクを舞台としたレースが展開される予定もあるため、今後の動向にも注目したいところ。

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先行有利が故の白熱した主導権争い【333m】

現時点で競輪が行われているバンクの中でもっとも周長が短いのがこの333mバンク。通称「サンサンバンク」と呼ばれるこれらのバンクは先行有利と言われています。現在存在しているのは「前橋」「松戸」「小田原」「伊東温泉」「富山」「奈良」「防府」の7ヶ所。そのうち前橋のみ335mとなります。

また、競輪場ではない自転車競技場でも国内で全10ヶ所が333mの設定になっています。

ガールズケイリンインターナショナル2019
コーナーのカントとR(R:曲率半径のこと。コーナーを円に見立てた時の半径に当たる)がキツいため、コーナーの入り口で外にいるorコーナーで外並走となると苦しいレースを強いられることが多いです。直線距離も短いため、4コーナー出口からの差しでは中々届きません。

先行した選手が残り易いため、車券を買う際はライン先頭の選手に注目してみると良いでしょう。

多くの世界記録・日本記録が出ているロシアのモスクワのバンクも333mです。

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スタンダードだがキャラが豊富【400m】

スタンダードだと言われているのが400m。30を超える競輪場がこれに当たります。333mと500mで名前が上がらなかった競輪場全てがこの400mバンクです。

あまりにも数が多く、また333mと500mの間をとったような展開になることが多いため、競輪界ではスタンダードと言われがちですが、一口に400mといっても様々な特徴を持ったバンクが混在しています。同じ400mのバンクだからといって安易に予想を進めていくと思わぬ沼にハマるかもしれません。

競輪場ごとに風向きやコーナーの設計の違いによる”キャラ”が存在しているため、それらにも触れてみると予想も観戦も更に面白くなってきます。

競輪グランプリ2017
ちなみにですが、KEIRINグランプリが開催されたことのある「立川」「京王閣」「平塚」「岸和田」「静岡」はいずれも400mバンクです。

追い込み有利なレアバンク【500m】

競輪場の中では長い周長である500mバンク。意外と数が少なく、現在では宇都宮・大宮・高知・熊本の4つのみとなっています。(千葉競輪場は2017年12月の開催を最後に解体され、現在では国際規格の250mバンクへの改装工事が行われています)。また、熊本競輪場は2016年4月に発生した熊本地震の影響で、現在(2019年10月)もレース開催の目処は立っていません。

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千葉競輪場
カントは25度前後のバンクが多く、最大45度を誇る伊豆ベロドロームと見比べるとその差は一目瞭然。

ストレートが長いことから先行が不利だと言われており、追い込み選手が上位に来ることがかなり多いです。特に4コーナーを立ち上がってからの差しが多くみられるのが特徴。ライン2番手以降の選手をどう買うかがポイントとなってきます。

以上、各バンク規格と特徴を簡単にご紹介しました。次のレースはバンク規格にも注目してみてはいかがでしょう。レースをもっと楽しめるようになる・・・いや、余計に悩んでしまうかも?

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