深谷知広(dream SEEKER)の立ち上げた『熊本競輪場震災復興支援計画』においてシンボルとなっている、世界チャンピオンたちのサイン入りフレーム。これがどの様に活用されるかは引き続きSNSで意見が募られている所だが、今回はこのサイン入りフレームが出来上がる課程をお伝えしよう。

時は遡ること2019年の年始。深谷選手から我々は「熊本競輪場の為にチャリティ企画を立ち上げたい。2019世界選手権トラックで優勝した選手たちに、自分が使っていたフレームへサインを集め、チャリティに使用したい」と相談を受けていた。

しかし深谷選手の地元は愛知なのに、なぜ熊本?という疑問も湧いた。今回のチャリティ企画を立ち上げる背景には、深谷選手の競輪界へ対する大きな感謝がある。

「自分はオリンピックを目指している上で、どうしても競輪に出る機会が少なく、お世話になった熊本競輪場に対しても何か恩返しがしたいと思っていた」と語る深谷選手は、自身がアジア大会で銀メダルを獲得した際に使用していた『LOOK R96』を活用できないかと考えた。

さらに想いの背景は深谷選手自身のTwitterでも「なぜ熊本競輪場かと言うと、震災などの影響から立ち直ってない唯一の競輪場でレース再開までもまだ時間がかかります、それまで忘れられない様に熊本競輪場を絡めた事をしたいと考えています」と綴られている。

深谷選手の想いへ賛同した我々は、実は「世界選手権トラック2019の会場で世界チャンピオンたちからサインを集める」という使命も負ってポーランドへ向かっていたのだ。

世界チャンピオン達は快諾