絶対女王の不在
あくまで目指すのは世界の頂点。そして東京オリンピック本番に想定されるレースと今回のレースを比べると決定的に欠けているピースがあった。
それは“絶対女王”、この種目で オリンピックを2大会連続で制しているローラ・ケニーの不在だ。
今大会女子オムニアムにエントリーはしていたものの、レース直前に体調不良を訴え参戦せず。ローラ・ケニーが出場すれば、レースはもっと厳しい展開になることは分かっている。それが分かっているからこそ、今回のレースで得た反省点を改善していかなければならない。
「今回は出場していませんでしたが、ローラ・ケニー選手が出てきたら絶対に違うレースになると思います。でも本当にこの1年間やってきたことで去年よりもレベルアップが出来たと感じています。この1年間が間違っていなかったということを1つの自信にして、また次の世界選手権に向けて1日1日を大切に、もっと高いレベルになれるようにしていくしかないと思います。」
とレース全体を振り返ってくれた。
今シーズン彼女が見せた活躍、それは世界トップレベルでの舞台で戦えるという事実を示した。小さな身体に大きな野望と周囲の期待を背負い戦い続ける梶原。その戦いは東京オリンピック、夢の舞台へと続いていく。
Text : Mizuki Ida