レース中に選手だけが見ている世界、深谷知広が撮影時の意図を解説/トラック世界選手権2019

Men's Madison / 2019 Track Cycling World Championships Pruszków, Poland

いかに優れたフォトグラファーであろうとも、トラック競技の選手でなければ真に理解をする事ができない世界がある。ポーランドで行われた『世界選手権トラック2019』でスプリントへ出場した深谷知広選手による撮影時の意図を解説をしてもらった。

選手の“表情”

今回は世界選手権で撮った写真を何枚か載せようと思います。

いつもは構図や雰囲気を「どうやったらかっこよくなるか?」と考えて撮る事が多いですが、今回は選手の顔をテーマに撮った写真です。

1枚目は日本の競輪でもお馴染み、グレーツァーのスプリントで対戦の前の表情です。

マシュー・グレーツァー

マシュー・グレーツァー

私はこういった時には相手が何をされたら嫌なのか、それを行うためにはどんな走りをしたらいいのかを頭の中でシュミレーションしていることが多いですが、彼はどんなことを考えているのですかね?

2枚目はオムニアム。エリミネーション発走前に橋本英也にジェイソン(・ニブレット短距離アシスタントコーチ)が何か話している場面です。

橋本英也、ジェイソン・ニブレット

橋本英也、ジェイソン・ニブレット

その前に、何故短距離コーチのジェイソンが英也のホルダーをしているのか・・・エリミネーションレースではスタートからの位置取りがとてもシビアで、ダッシュが大事になります。そこで1番パワーのあるジェイソンが起用されているのです。

2周毎にゴール前に選手が大集合する、短距離の我々からしたらとても怖いこのレース。スタート前はどんな心境なんでしょう?

エリミネーション 橋本英也

そして3枚目は新田さん。ケイリン予選勝ち上がりを決めたゴール1周後の表情です。

新田祐大

新田祐大

私はこういった時には「やった!勝ち上がった!」と喜ぶ事はなく、ゴールした瞬間から次のレースまでの時間に体力を回復させる事をずっと考えています。
この表情からすると似たような事を考えているのかな?

選手の瞳へ映る景色

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