最終種目:ポイントレース
最終種目のポイントレース。80周、距離は20kmで争われたこの種目、10周毎に設定されたポイント周回で上位4着に入った選手がポイントを得ることが出来、そのポイントの合計数が最も高かった選手が優勝する(1着5ポイント、2着3ポイント、3着2ポイント、4着1ポイント)。最終周回にはこの獲得可能なポイントが2倍となり、またメインとなる集団を1周追い抜くと特別に20ポイントが加算される。
ここまでの総合獲得ポイントに加えて、このポイントレースで得たポイントの合算が最も高い選手がオムニアムの優勝者だ。
総合獲得ポイントを考慮すると、暫定順位の上位6人が表彰台を争う戦いとなった。
1位)パテルノステル(イタリア): 104ポイント
2位)ウィルト(オランダ):102ポイント
3位)梶原:98ポイント
4位)バレンテ(アメリカ): 92ポイント
5位)ディデリクセン(デンマーク): 90ポイント
6位)エドモンソン(オーストラリア):74ポイント
レース序盤、梶原はポイントを獲得することが出来ないままレースが進む。
一方で暫定4位につけていたバレンテが7ポイントを加算し、残り60周を切った時点で梶原を抜いて、99ポイントで暫定3位へと上がる。
バレンテとアーチボルドが落車するアクシデントが発生するも、すぐにレースへ復帰するなど、バレンテはこのポイントレースで目立つ走りを見せる。
すると今度は暫定6位のエドモンソンが加速し、残り50周を1着で通過。そのまま単独でメイン集団を一周追い抜きすることに成功。この時点でエドモンソンも合計を99ポイントとし、梶原はまた1つ順位を下げての暫定4位に。
積極的に動くもなかなかポイントが取れないまま残り40周となるポイント周回を迎えた梶原。このポイント周回でようやく4着1ポイントを獲得した梶原はバレンテとエドモンソンのポイントに並び、再び暫定3位タイとなる。
3人の3位争いが混沌とする中、残り30周となるポイント周回。梶原がバレンテを押さえて3着、バレンテが4着、そしてエドモンソンはポイントを得ることが出来ず。
総合ポイントは:
梶原 101
バレンテ 100
エドモンソン99
となった。
残り20周のポイント周回では、下位の選手たちによるアタックが決まり、上位陣のポイントは動かず。
そして下位の選手たちがメイン集団に追いつかれて迎えた残り10周のポイント周回。ここで梶原がアタックすると、単独で集団から抜け出し1着でフィニッシュラインを通過することに成功。5ポイントを獲得した梶原は106ポイントでバレンテ(100ポイント)、エドモンソン(99ポイント)を表彰台から遠ざける。
残すは最後のポイント周回。世界選手権での初めての表彰台が現実的となってきた梶原。
しかし、レースは梶原にとって最悪な展開となってしまう。
集団から飛び出してアタックしたのはディデリクセン(デンマーク)とバレンテ。バレンテが表彰台最後のスポットを狙ってペダルを踏み込んでいく。
梶原を含む前の2人を追わないメイン集団との差はどんどん開き、およそ半周ほどの差がついてしまう。残り2周を過ぎると集団もスピードを上げていくが、前の2人には追いつけず。
前の2人はディデリクセンがトップでフィニッシュし10ポイントを獲得、そしてバレンテが6ポイントを獲得する(注:最後は獲得ポイントが2倍のため)。
合計ポイントで並ばれてしまった梶原。最後に1ポイントでも加算するために、メイン集団内でスプリントを行うも7着。最後でのポイント獲得は出来なかった。
この結果、梶原の総合ポイントはバレンテと並び106ポイント。しかし同ポイントの場合は最後の着順によって順位が決まるため、最終結果はバレンテが3位、梶原が逆転を許して4位となった。
優勝は最後の最後に逆転を果たしたウィルト(オランダ)、そして2位はパテルノステル(イタリア)。