オリンピックを見据える熾烈な代表争い
Q:今後の予定は?
香港の後はマンチェスターに帰り、1カ月くらいいつものトレーニングをします。その後は日本です。1人暮らしの期間に入ります。
まあ日本のベッドだと狭すぎて足が出るのですが(笑)伊豆は我々が住むのに困ることは無いんです。練習をしたければ山を上がる、観光するような場所もたくさんあります。サーフィンもできますし。
Q:日本の話ばかりになっちゃいましたが、当然『ロサンゼルス2028オリンピック』も狙ってますよね?
もちろんです。でもチームスプリントでは行けたとしても個人種目では難しいかもしれません。今のチームは知っての通りとっても強く、5人で3つの枠を争っています。
その中でもリチャードソンは全ての種目で頭ひとつ抜けていますし、世界で最も速い選手なので、実質チームスプリントでは2枠を4人で争う形、そして個人種目に関しては1枠を4人で争う形なんです。
ここでチームスプリントの第1走が活きてくるわけですが、僕は潜在的に1kmタイムトライアルに強い身体です。なのでトップスピードは他の選手に負けません。そして今はチームスプリントの第1走として集中しているので、加速力も付いてきています。
高い持久力と瞬発力を得ることで、自分のケイリンとスプリントにも活きてくるだろうと信じています。一方で、1kmタイムトライアルでもヨーロッパ選手権で優勝しましたし、自分にとって初めての個人種目での大陸王者タイトルの獲得でもありました。
言いたいことは、加速とトップスピード、そして持久力を備えることができれば、短距離種目での自分の幅が広がるということなんです。そして日本では普段経験できないガチンコのレースを行えます。結果として見据えるのは、超短距離でも通常の短距離でも戦える状態を作ることです。
イギリスはチーム内での競争が激しいが故に、メンバーが頻繁に変わります。だからこそ安定して結果を出し続ける必要があります。自分がそこにいることを示さなければいけないんです。
イギリスチームの優先順位はチームスプリントですので、そのメンバーに入っていれば個人種目の枠も開けていくようなイメージです。ただし、イギリスチームが見ているのはオリンピックの金メダルであり、世界選手権の金ではありません。
助成金なども全てオリンピックに左右されます。他の国では毎年の世界選手権に力を入れてくるところもありますが、僕らは世界選手権をオリンピックに向けてのビルドアップの大会と考えています。
場合にもよりますが、これは選手に自信を植え付けるのにとても良い手法だと思っています。でも毎年、自分たちが強いことは理解しているので「もっと狙える。世界選手権で金を獲りたい」といったフラストレーションを感じるわけでもあります(笑)
結果だけ見ると、世界選手権及び欧州選手権でイギリスチームは良い結果を得ていますし、今までで最高かもしれません。それでもピークを持っていくのはオリンピックなんです。