6月3日に防府で幕をあける『競輪ワールドシリーズ(外国人選手招聘レース)2026』。世界の強豪選手が「競輪」の舞台でどのようなレースを見せてくれるのか。今から期待は高まるばかり。
開幕に向けてMore CADENCEでは、海外から参戦する選手全員のロングインタビューを掲載する。今回は史上初めて200mタイムトライアルで9秒の壁を打ち破った「人類最速のスプリンター」マシュー・リチャードソン(イギリス)の声からお届けする。
マシュー・リチャードソン
| 英語表記 |
Matthew Richardson
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| 国籍 |
オーストラリア→イギリス(パリオリンピック以降)
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| 生年月日 | 1999年4月17日 |
200mフライングタイムトライアルにおいて世界で唯一9秒の壁をやぶる「8秒857」の世界記録を持つ“人類最速のスプリンター”。圧倒的なスピードとロングスプリントに注目が集まるが、その最高速を発揮するための緻密かつ繊細なレース運びも卓越した能力を持つ。『2026ヨーロッパ選手権』では絶対王者ハリー・ラブレイセンをスプリントとケイリンの2種目で破るなど、王者の牙城を崩しにかかる。
「一生の忘れられない思い出になる」
Q:リチャードソン選手よろしくお願いします。まずは日本語で知っている言葉を教えてもらえますか?
よろしくおねがいします。がんばります!すいません。さよなら。ありがとうございます。
Q:凄い!では自己紹介をお願いします。
(全て日本語で)日本に来られて嬉しいです。こんにちは、 マシュー・リチャードソンです。 よろしくお願いします。がんばります。ありがとうございます。さよなら。すいません…がんばってください(笑)
(ここから英語で)これで全部だよ。10単語くらいかな?
オーストラリアの友達が30分くらいで教えてくれて、その日は覚えるのが大変だったけど、朝起きたら覚えていたんだ。何かの啓示かもね(笑)
Q:日本の競輪の印象をどう持っていますか?
そのままじゃんって思うかもしれませんが、とても古くからの伝統があり、歴史を感じられます。サイテルに泊まりましたが、これまでに来日した選手たちの歴史が詰まっている場所ですし、とても感慨深い気持ちになりました。本当に特別な場所です。
Q:リチャードソン選手のレースでの強みを教えてください。
強みと言えるかどうかはわかりませんが、あえて挙げるならば「総合力」だと思います。加速力もあり、トップスピードもあり、そのトップスピードを保てることも強みです。
Q:日本で達成したいこと、やりたいことは?
この機会は挑戦の場にしたいと思っています。期待しているのは、全く異なる経験を得ることです。おそらくたくさんのことを短い期間で学ばなければならないし、全てが終わった後に、有意義な経験を得たと実感して帰りたいと思っています。
勝負の勝ち負けにこだわるのはもちろんなのですが、日本に数カ月住み、歴史のある場所で伝統的なレースを行う、そういった行動の全てが一生忘れられない思い出になっていくと思っています。
体操から自転車競技の世界へ
Q:ではちょっとずつ深堀りを。スポーツの経歴を教えてください。
2歳から体操をやっていました。13歳か14歳くらいまでです。記憶にはないですが、4歳で初めての大会に出ました。トラック競技は14歳から始めました。
Q:どのようにしてトラック競技と出会ったのでしょう?
当時住んでいたオーストラリアのパースに父親とローカルレースを見に行ったんです。その時に地元のサイクリングクラブのクレアさんに誘われて始めたのがきっかけです。
水曜の夜だけ、体操のクラブ活動がなく、ちょうどその時間にサイクリングクラブがやっていたので、参加してみました。
体操ってめちゃくちゃ大変で。練習時間は長いし、とてもハードなんです。でも子どもだったので、体操が休みの水曜にも「習い事に行けるんだ!」と喜んでサイクリングクラブに行き始めたのを覚えています。
その1年後くらいに体操で肘を怪我してしまって、その時に「違うことをするチャンスだ」と思ったんです。
Q:才能育成プロジェクトのテストを受けるといった機会ではなかったんですね。
全然違います。怪我をした金曜の夜に肘をドクターに見てもらって、土日の間にはトラック競技にフルコミットする決断をしました。そこからが僕のトラック選手としてのキャリアのスタートですね。もっと早くに始める人もいれば、遅くに始める人もいるので、僕はその中間でスタートしたといったところでしょうか。
Q:体操の経験は競技に活きていますか?
体操は肉体の総合的な基礎能力を構築できる数少ないスポーツの1つです。肉体の強靭さやスピード、パワー、それらを繋げるコーディネーション、おそらくどのスポーツにも必要だとされる要素が鍛えられるスポーツだと思います。
それらが自分の基礎になっていると理解しているので、トラック競技を始めた時から自分はスプリンターになると分かっていました。体操で培ったことが活かされていると思います。



