優勝:佐藤水菜
Q:昨年の『競輪祭女子王座戦』、そして今年の『オールガールズクラシック』に続き、G1はこれで3連勝となりました。
素直に嬉しいです。非常に有意義な3日間になりました。
Q:決勝では道中、竹野百香選手と並走状態が長く続きました。
長かったですね。でも、勝負どころ以外で退く気はありませんでした。まさに競輪らしい、気持ちのぶつかり合い。しっかりと戦うことができました。
Q:残り1周に入るところで、すごいスピードで前を飲み込んでいきました。どのような想定だったのでしょうか?
他の選手も動きたいところだろうと感じていたので、自分が最初に駆けようと考えていました。
もがき合いにならないようにと思っていたのですが、結果的にはゴール前勝負になってしまって……今世紀最大の力で踏み続けました。
Q:尾崎睦選手は「最後にがっつり踏み直された」とも話していました。
いや、ずっと踏んでいましたよ(笑)。でも、そこからさらに気合いで、雑巾のように脚を絞って絞って踏みました。
Q:競技用の自転車との違いに苦しんでいるという話がありましたが、今回はいかがでしたか?
いろいろと試行錯誤していますが、今の自転車では理想のフォームにはなかなかならないのが現状です。
実は、練習では仲澤(春香)に負けていて、かなり危機感を持ってこの開催に臨みました。ただ、お客様の期待を背負って走る以上、そんなことも言っていられない。全力で戦いに来ました。
Q:ファンの声援も大きかったですね。
本当に、本当に嬉しかったです。脚見せの時に声援をいただいて感動して涙が出そうになってしまって、一度気持ちをリセットする必要があったくらいです。
Q:あらためて今開催を振り返って、納得のいく3日間でしたか?
心残りとしては、決勝で1周半駆けたかったという気持ちはあります。
今日は前団につけていたので自分のタイミングで踏んでいくという判断をしましたが、こういった大きな舞台で長い距離を駆けて力試しをしていくことが、さらにステップアップするために必要なことだと感じています。
次は、もっと勇気を持って走りたいです。
Q:次の『女子オールスター』を制すれば、『グランプリスラム』達成となります。
そうですね。宇都宮競輪場は500バンクなので走りやすい一方で、カントを使ってスピードを生むのが難しい面もあります。
でも、どんなバンクでもどんなレースでも、やるべきことはひとつ。勝つことです。1着だけを狙って、自分のレースをしていきます。
Q:調整はどのようなスケジュールを想定していますか?
8月中旬に『全日本選手権トラック』という競技の大会が控えています。そこに向けてトレーニングしていくことで、自然とその直前の『オールスター』にもコンディションを合わせていけると思います。
ナショナルチームとしても、もっともっと強くなっていかないといけない時期ですし、私ももう27歳。自分が持っている技術や知識を伝えていく立場だと思っています。(ナショナルチームメンバーの)仲澤の尻を叩いて、もっともっと強くなってほしいです。
2着:尾崎睦
(佐藤の後ろという)良い位置に入ることができたので、追走に集中していました。最後、3コーナーで吸い込まれた時は一瞬夢を見ましたが……(佐藤が)強すぎました。悔しいです。8月のオールスターに向けて、またしっかりと頑張っていきます。
3着:竹野百香
(佐藤の外で並走する形については)佐藤さんよりは前にいなくては、と思い強い気持ちで行きました。(初のG1決勝で3着だが)空いた内を突いての結果です。脚を余すことになってしまったし、何もできなかったという気持ちのほうが強いです。せっかくの舞台なので、結果も内容も求めたかったです。
こういった舞台で、自分でレースを動かすことができるようにならないといけないと思います。
4着:梅川風子
最終周、良いスピードで仕掛けることができたように見えたかもしれませんが、前が流していたところでした。もっともっと自分のレベルを上げていく必要があると感じます。
5着:仲澤春香
強い先輩たちを相手に、どうやれば勝てるのかを考えていたのですが……力の差を感じすぎていて、その答えが出ないままレースを迎えてしまいました。
この力の差というのはすぐに埋まるものではないと思いますが……向かっていく気持ちを持って走れるようにしたいです。今日は気持ちの面で負けていました。