“関東のエース”と“西の横綱”

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今年G3を5勝の郡司をはじめ強力布陣の南関東

タレントの充実度でいえば、他地区に勝るとも劣らないのが南関東勢。なかでも郡司浩平は、今年すでにG3を5勝と、好調をキープし続けている。

郡司のほか岩本俊介、深谷知広、和田真久留の南関4車が連携してのレースとなった5月の平塚競輪(G3 平塚ダービー)では、猛スピードで突っ張った深谷の番手から、残り半周で郡司が捲りを開始。ラインによる連携プレーの妙も光ったが、最後は和田真久留の猛追を振り切って優勝を飾った。

同じく4車連携となった続く取手競輪(G3 水戸黄門賞)でも、最終コーナー手前で抜群の手応えで前に取りつくと、キッチリと差し切って1着。

本開催では初日・2日目と2戦を終えてともに2着、いずれもラインを引っ張るレースで力を発揮した。昨年2月以来遠ざかっているG1タイトル奪取に向け、準備は整っている。

地元で強烈な圧勝劇を披露した太田海也

近畿勢が中心視される西の勝ち上がりだが、岡山県勢は5人が出場。なかでも、注目は太田海也だ。ダービーでは準決勝敗退となったが、直後の玉野競輪(F1 芸州鯉城賞/CTC杯)で完全優勝を達成。特に決勝では、5番手で迎えた残り半周から圧倒的なスピードで捲り、2着に6車身差をつける圧勝劇を披露した。

5月末から6月にかけて行なわれた競技の大会『ジャパントラックカップ』でも3つの金メダルを獲得し、世界基準の強さを見せた太田海也。

“初日1R・1番車”で迎えた本開催の初戦も、強烈なダッシュ力で1着と好スタートを切った。“癖のないバンク”と評される岸和田競輪場で、そのスピードを見せつけるか。

過酷な勝ち上がりにも注目

冒頭でも紹介したが、本開催は独特な勝ち上がり形態での実施となる。
一次予選はポイント制で行なわれるほか、決勝への勝ち上がりは準決勝2着までと厳しい条件が課されるため、“波乱”も十分に起こりうるのが特徴だ。

年末に向け、ここから加速していくグランプリ争い。その序章ともいえる戦いを、ぜひ見届けていただきたい。

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