KEIRINグランプリ(競輪グランプリ)とは、毎年12月30日に開催される競輪界最高峰のレース。その1年をトップで駆け抜けた、選ばれし9選手にしか出場が許されないレースだ。優勝賞金1億円のビッグレースについて解説する。
KEIRINグランプリとは?
毎年12月30日に開催される、競輪界で一番大きなレース。グレードは「GP」。
初開催は1985年で、初代優勝者は中野浩一。以降40年にわたって、立川、京王閣、平塚、静岡など関東圏の競輪場を中心に開催されてきた。9選手による「一発勝負」で、優勝賞金は1億円(年によって多少前後する)。
KEIRINグランプリシリーズとは?
KEIRINグランプリ自体は勝ち上がり戦などのない「一発勝負」。しかし12月28日から3日間「グランプリシリーズ」として1年のラストを飾るビッグレースが連日繰り広げられる。
12月28日 | ヤンググランプリ |
12月29日 | ガールズグランプリ |
12月30日 | KEIRINグランプリ |
各カテゴリーのトップ選手が決まるレースのほか、日中は「寺内大吉記念杯」としてF1グレードのレースが開催。その合間を縫うようにグランプリ出場選手がお客様の前に姿を見せ、30日の大一番に向けたコメントをする。3日かけてドキドキを盛り上げていくことができる。
出場選手の選出方法
年に6つあるG1の優勝者がまずグランプリへの出場権を得る。残った枠は年間獲得賞金ランキングの上位から決まる。
また自転車トラック競技の世界選手権優勝者や、オリンピックでの優勝者に出場権が与えられることもある。
年間G1スケジュール
2月 | 全日本選抜競輪 |
5月 | 日本選手権競輪(競輪ダービー) |
6月 | 高松宮記念杯競輪 |
8月 | オールスター競輪 |
10月 | 寬仁親王牌 |
11月 | 競輪祭 |
11月の競輪祭終了をもって選考期間が終了し、グランプリ出場者が決定となる。そのため競輪祭は「ラストチャンス」として選手たちそれぞれのドラマが見られる開催だ。
KEIRINグランプリに出場したら、どうなる?
KEIRINグランプリに出場した選手は、2000人の競輪選手の頂点「S級S班」として翌年の1年間を過ごすこととなる。S級S班にのみ許される特別なユニフォームを身にまとい、選手仲間、業界関係者、そしてファンから一目置かれた状態でレースに臨むこととなる。
ここでまた良いレースをしてS級S班の座を守ることができるのか、それとも1年で終わってしまうのか。そんなところも見どころだ。
なおKEIRINグランプリで優勝した選手は、次の1年の全てのレースを「1番車」で走ることとなる。一番内側からスタートするため、レースでの位置取りに有利になる。
2025年最初のG1は脇本雄太が優勝
2月には2025年最初のG1『全日本選抜競輪』が行われ、脇本雄太が優勝。『KEIRINグランプリ2025』の切符をいち早く手にした。
まだまだ1年をかけた戦いは始まったばかり。
ぜひ新たなシーズンを楽しんでいただきたい。