2024年9月11日から14日にかけて、日本競輪選手養成所第127 ・128回生の第2回記録会が実施された。

最終日を終え、今回は男女あわせ11人が「ゴールデンキャップ」を獲得。
特に男子は過去最多となる10人がゴールデンキャップに輝き、第1回記録会を大きく上回る結果となった。

本記事では、写真を中心とした最終日のレポート、および候補生のインタビューを掲載する。

ゴールデンキャップとは?

養成所で行われるタイム測定会「記録会」では、最短は200mから最長は3000m(女子は2000m)までの4種目が実施される。この4種目の総合結果によって候補生のヘルメットキャップの色(帽色)が振り分けられるが、全種目で「特に秀でている」と評価された場合に授与されるのが「ゴールデンキャップ」だ。

ゴールデンキャップ獲得者は候補生のうちからメディアや競輪ファンに一目置かれることとなり、候補生が養成所生活の中で目指すもののひとつである。

女子(128回生)2000m

最終日の午前中に実施されたのは女子の2000m。ここまで行われた3種目ですべて「評価5」を獲得していたのは酒井亜樹、岡田優歩、半田水晶の3人。そのうち、1組目に酒井亜樹が登場。

酒井亜樹, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

酒井亜樹

スタートから積極的に飛ばしていき、評価5の基準である2分41秒50を上回るタイムで走破。第1回記録会に続き、見事連続でゴールデンキャップ獲得を決めた。

5組、6組にそれぞれ出走した岡田優歩、半田水晶はそれぞれゴールデンキャップ基準に惜しくも届かず。悔しい結果となった。

岡田優歩, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

岡田優歩

半田水晶, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

半田水晶

男子(127回生)3000m

午後からスタートしたのは男子の3000m。“リーチ”となっているのは11人。1組目から、そのうちの2人である市田龍生都と池田充槻が登場。
第1回記録回でゴールデンキャップを獲得、さらに早期卒業候補者にあがっている市田は、前半からかなり飛ばし気味のスタート。さすがに中盤にかけてペースが落ちたものの、ゴールデンキャップラインを大きく上回りゴール。連続でのゴールデンキャップを確定させる。

市田龍生都, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

市田龍生都

池田は終盤に粘りを見せたものの、基準タイムに約1秒及ばず。

池田充槻, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

池田充槻

同じく1組で走った安達光伸はこの種目の全体トップタイムを記録。2日目に実施された400mで基準タイムにわずか0.04及ばずゴールデンキャップの逃したものの、力を発揮した。

安達光伸, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

安達光伸

その後も続々と“金帽”を掴む

4組では猿樂楓樹が、5組では長野魅切がゴールデンキャップを獲得。いずれも“評価5”の基準タイムを約5秒上回る快走を見せた。

猿樂楓樹, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

猿樂楓樹

その後も続々と“リーチ”の候補生がスタートし、結果的に市田龍生都、邊見竜馬、猿樂楓樹、木村優駿、尾野翔一、杉浦颯太、大塚城、野中龍之介、三神遼矢、長野魅切の10人がゴールデンキャップを獲得。
1度の記録会でのゴールデンキャップ獲得人数の過去最多記録を更新することとなった。

1回目の記録会と比べ、特に中盤から終盤にかけての粘りが増し、終盤でも大きくペースを落とすことなく走り切る候補生たち。

大塚城, 第2回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第127・128回生

大塚城

わずか3ヶ月ほどではあるが、確実に成長している姿を披露した。

一丸となって挑む

そして目立ったのは、走者を“応援”する候補生たちの姿。

特にゴールデンキャップがかかっている候補生の出走時には大きな応援の声があがり、走りを終えて戻ってきた時には取り囲み声をかける。

127回生の候補生が一丸となり、記録会に挑んでいることが垣間見えた。

終了後のゴールデンキャップ獲得者の表彰・講評の時間でも、教官から10人の獲得という快挙に触れられたのち、「市田候補生を中心に、いいリズムで臨めている」との言葉が贈られ、成長の跡を確実に刻んだこの記録会は幕を閉じた。

候補生インタビュー その1

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