2024年5月16日に入所式を迎えた第127回・128回競輪選手候補生。

競輪選手の卵93人が入所を迎える/日本競輪選手養成所 第127・128回候補生入所式

18歳から31歳までの93人の競輪選手の卵たちは、さまざまな経歴・バックボーンを持っている。

この記事では第127回・128回選手候補生のうち、男子候補生から6人をピックアップ。バックボーンや選手になろうと思った理由を伺った。

最寄りの競輪場まで5時間 杉浦颯太

杉浦颯太, 日本競輪選手養成所(JIK) 第127・128回候補生, 入所式

杉浦颯太(北海道)

Q:スポーツ歴を教えてください。

中学時代はバドミントン部。高校からは自転車競技部でした。父(康一 58期)が競輪選手なので、自分も競輪選手になろうと思って自転車を始めました。

Q:昔から競輪選手になろうと思っていた?

中学生の時点で父に「競輪選手になりたい」と伝えていました。将来の職業を考えた時、父のような生活をしたいなと思って……日常的に練習をして各地に行ってお金を稼ぐ、そんな人生を送りたいなと思ったことが決め手です。

Q:理想とする選手像は?

北海道の菊地圭尚さん(89期)に憧れています。父のように長く選手を続けて、練習中心の生活を送る姿も理想像です。

杉浦颯太, 日本競輪選手養成所 第127・128回候補生入所式

Q:入所してすでに何日か経っていると思いますが、ここまでの生活はいかがですか?

個性的な人たちばかりで、毎日楽しく過ごしています。まだ競い合うようなこともないので、みんな仲良くやっています。

Q:これまでは競技の方もやってきましたが、今後は競輪一本?

そのつもりです。

Q:養成所の受験対策について聞かせてください。

自分の地元は千歳市で、最寄りの競輪場である函館競輪場には車で5時間くらいかかります。基本的には街道練習になってしまうので、セッティングを出す機会が少なく、苦労しました。最終的にはセッティングには拘らず、体を自転車に合わせるような形で試験に臨みました。

Q:同じような状況にある後輩もいるかと思います。アドバイスがあれば聞かせてください。

その環境を悪いと思わずに。体力的な面で言えば、バンクが近くになかったとしても十分勝負できますから、練習をしっかりすれば合格はできると思います。自分はそこに絞ってちゃんとやって、後のことはなんとかなると思ってやっていました。

パラとの二刀流 三浦生誠

三浦生誠, 日本競輪選手養成所(JIK) 第127・128回候補生, 入所式

三浦生誠(岩手)

小学生の時に卓球・柔道をやっており、中学校で陸上とホッケーをしていました。高校・大学では自転車競技です。中学校の頃、兄が高校・大学と自転車競技をやっていて、その姿に憧れたことが自転車を始めたきっかけです。

Q:三浦候補生に関して気になるのはパラサイクリングのことです。長年木村和平選手のタンデムパイロットとして様々な大会に出場してきました。

パラリンピックの出場は確定していなくて、もし出られるとなったとして……という部分も現状ではお話できることがないです。でも木村さんが辞めるまでは僕も一緒にやりたい、とずっと思っています。

木村和平, 三浦生誠, Para, 2023 Japan Track Cup Ⅰ

Q:競輪選手としてのパワーをつけるとパラにも活かされてくるのかなと思うんですが、競輪選手になろうと思ったきっかけやタイミングってどのようなところだったのでしょうか?

2019年のKEIRINグランプリ、佐藤慎太郎選手が優勝した年ですが、そのレースで2位の脇本雄太選手の走りに感激したことがきっかけです。テレビで見ながら「自分もグランプリで同じような走りをしたい」と思いました。

もうひとつきっかけがあります。高校3年時に紫波自転車競技場で藤根俊貴選手(岩手・113期)と練習させていただく機会があったんですが、前を引っ張ってくれる藤根選手にすごく憧れの気持ちを持ちました。自分も藤根選手のように強く走りたい、と思ったのがもうひとつのきっかけでした。

父の背中を追って 丸山留依

丸山留依, 日本競輪選手養成所(JIK) 第127・128回候補生, 入所式

丸山留依(静岡)

父(啓一 74期)が競輪選手で、昔から自転車が身近にありました。中学の時はサッカーをやっていましたが、中学生の時から競輪選手になることを考え始めて、高校では自転車競技部のある学校に入りました。競技として一番得意だったのはケイリンです。

Q:今後の競技との付き合い方はどのように考えていますか?

養成所での成績が良くて、HPDに入れたらそこから考えたいと思っています。でも今は悩み中です。

Q:入所して2日ですが、ここまで過ごしてみていかがですか?

養成所生活に慣れてないので、まだ色々大変です。スマホが使えないのが……

Q:養成所への受験について、エピソードを聞かせてください。

ずっとカーボン自転車に乗っていたので、インターハイが終わってから鉄フレームに乗り換えました。カーボンは乗ったら進みますが、鉄フレームは綺麗に回さないと進まない。その辺りが大変です。

ポジションなどがカーボンとは全然違ってくるので、先輩たちに教えてもらいながら頑張りました。

Q:鉄フレームでのペダリングの理想が100だとして、今どのくらいにいますか?

今は60くらいかなと思います。

榊枝天旺, SAKAKIEDA Teo, JPN, 高橋奏多, TAKAHASHI Kanata, JPN, 丸山留依, MARUYAMA Rui, JPN, チェ・テホ, CHOI Taeho, KOR, 中村和樹, NAKAMURA Kazuki, JPN, 河上駿太, KAWAKAMI Shunta, JPN, ジュニア 男子ケイリン, Junior MEN'S Keirin, 2024ジャパントラックカップ II, 伊豆ベロドローム, 2024 Japan Track Cup II, Izu Velodrome, Japan

直前に行われたジャパントラックカップで落車に見舞われるも、元気に養成所へ入所した

Q:理想とする選手像を教えてください。

お客さんに応援されて、愛される選手になりたいと思います。まずは記録会でゴールデンキャップを獲ることが目標です。

競技も続けていきたい 大塚城

1/2 Page