優勝:平原康多
Q:ダービーの決勝は何度も経験されていると思いますが、いよいよ優勝となりました。
20年以上やっていて、ずっと勝つことができなかった大会でした。大怪我から浮上途上で優勝できたのは、家族やファン、練習仲間の支えがあったからこそです。
Q:声援も大きく、レース後も仲間たちが迎えてくれました。
信じられないような気持ちで、ゴール後しばらく回っていました。(武藤)龍生が声をかけてくれて現実に戻ったような感じでした。
Q:レースの振り返りをお願いします。関東5車が3・2に分かれ、あと4車が単騎のレースでした。
みんなにチャンスがあるように、ということで関東はこのような戦い方となりました。結果としては(小林)泰正と(吉田)拓矢の力勝負になったので、その通りのレースになりましたね。
拓矢が一番強いと信じていたので、どんな状況でどの位置で引いても力でねじ伏せてくれると思っていました。
拓矢が残り2周から残り1周半くらいの動きをどうするかというところを見ていましたが、結構ガシャガシャやっていたのでどこで引くのかを待っている感じでした。でも1回踏める体制に入っちゃえばどこからでも行けちゃうとは思っていました。
Q:残り1周から吉田選手が駆けて、ラインの3人がしっかり前に出られました。
これを捲ってこれる人はまあいないだろう、というスピードでした。あとはゴール前勝負。どのくらい拓矢がタレて、伸びるのか、そういったところを車間を詰めながら判断していました。
Q:残り半周を過ぎたあたりから後ろの動きもあったかと思います。
あの距離なら拓矢も押し切れると思っていましたので、最後は龍生と3人の力勝負だなと感じていました。
Q:怪我など、苦しい時期も過ごされました。
脇本(雄太)のような強い出てきて、競輪界全体がスピード化となりました。落車もありますが、それ(スピード競輪)を何年も追いかけて体を壊したようなところもあります。元々の自分を取り戻せた1年だったのかなと、今は感じてます。
去年(2023)左足が股関節から壊れてしまったので、そこの脚力がもう少し戻れば、またもう少し戦えるんじゃないかなと思っています。それが一番の課題ですね。
Q:グランドスラム(全てのG1を制覇)は残り1つ、オールスターのみとなりました。
自分としては、日本選手権を取るのが一番の夢でした。今はグランドスラムは全然考えられない感じです(笑)
2着:岩本俊介
9番車でしたし、切れ目に行っても単騎の一番後ろになる。ちょっともつれてくれたのが運が良かったです。チャンスはそこしか無かったですね。自転車はよく出たと思います。
もうちょっと早くてもダメだったと思います。2角で出たらおそらく3角で平原さんに張られてた。決勝戦ですし、あそこで仕掛けるのがベストだったなと自分としては思います。
初のG1決勝で2着というのはびっくり。夢みたい。あんなに伸びていると思いませんでした。G1決勝でお客さんの車券に絡めたのが競輪選手として嬉しいです。
3着:古性優作
ただただ力不足でした。弱かったですね。力が無かったです。力があればどんな展開でも道はできますし、力不足です。はぁ〜……
僕が目指していることを練習やワット数的に達成できるようになれば、G1を獲れる確率は格段に上がると思っています。だからって横を疎かにするつもりもない。思いっきり横を使いながら思いっきり縦も使って、と考えています。4年かけて自分の思っているワット数を出せるようにできれば、と思っています。
4着:吉田拓矢
「前を取って、自分が保つ距離で行ってくれればいい」という話でした。単騎勢が動いてきたことで引くのが遅くなって、ちょっとヤバいかなと思いました。
(駆け始めたところでは)あそこからは保つかなと思ったんですが……平原さんが優勝したのは嬉しいですが、僕が3着以内に残れるくらいになりたいですね。応援してくれる方がたくさんいて、また戻ってこられて良かったなと思います。前のおかげで勝ち上がれましたし、最後はラインから優勝者を出すことができました。この上ない舞台で優勝してもらえて良かったです。
次のG1は高松宮
次のG1レースは6月11日より岸和田競輪場(大阪)で開催される高松宮記念杯競輪。女子G1であるパールカップも同時に開催される。出場予定選手は以下の記事にて。