すでに「自分」を持ちつつある候補生

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プロとしての意識を持ってほしい

「今回は『選手としての意識を高めてほしい』と思って、レースや私生活のこと、食事のことなどもお伝えしたつもりです」

候補生から座右の銘を質問された際、松浦が返した答えは「日々感謝」だった。これは今回の講義で松浦が伝えたかったことそのものにも通じる言葉だろう。

「競輪選手をできているということに感謝する。単なるスポーツ選手ではなく『プロ』であり、『公営競技』の選手であることを自覚すること。自分の行動は本当にいろんな人に見られているのだから、SNSでの発言や記者さんへの対応などにも気を配るべき。そして現状に満足せず向上心を持って、公営競技の選手としての意識を持つことが大切です。競輪に良いイメージを持ってもらえるように意識して欲しいですね。

プロとしてしっかりした選手になって欲しいなと思うし、1人の人間として素晴らしい人であって欲しい。その先に競輪での良い結果があると思います」

講義後には候補生からのサインのお願いにも応えていた松浦。筆者はこの記事のためにインタビューのお時間をいただいていたのだが、終了後はわざわざ部屋の外にまで出ていただき、松浦選手に見送られながら養成所を後にすることとなった。

その行動のひとつひとつから「プロ選手であり、1人の人間として素晴らしい人である」を身をもって示す松浦悠士、であった。

その言葉は候補生たちにどのように響き、そしてどのような未来へと繋がるのか。今後の松浦、候補生たち、そして競輪界そのものにも期待したい。