優勝:山口拳矢
Q:優勝おめでとうございます。デビューから2年10ヶ月、3年未満での優勝です。
2021年の共同通信社杯(G2)の時のような、「いけそう」という予感がありました。優勝なんてまだまだ実感が湧いていないです。
1歳年上の裕友さんも若いうちからS級S班でしたし、父(山口幸二)が初めてG1を獲ったのは30歳の時。それまでには、という漠然とした目標がありました。達成できてよかったです。
Q:お父様と親子タイトルホルダーとなりました。これからますます注目度も上がるかと思います。
来年からS級S班になるんですが、その中で意識しないのは難しいとは思います。でも自分のスタイルを崩さずにやっていきたいです。
Q:単騎でのレースでしたが、どのような展開を想定していたのでしょう?
あの並びになった時点で犬伏くんが主導権を握ると思っていたので、その後ろから、と狙いました。中四国の動きを見つつ、裕友さんも動くだろうから、「そこを見てから」と思っていました。
自力なので「2コーナーで行けたら」と思っていたんですが、裕友さんが出たのが見えたので、あとは被る前にと思って動きました。
Q:中四国3車の後ろ、4番手の位置からの仕掛けとなりました。後ろには新山選手がいましたが、見えていましたか?
前しか見てなかったので、後ろは全然わかっていませんでした。
Q:最後の直線はどのような感触でしたか?
踏んだ感触は良かったので「いけるかも」と思ったんですが、慎太郎さんにブロックされてスリップした感じがあったので、それで「どうかな」とも思いました。でも距離も短かったので、最後まで踏み切りました。
Q:優勝を確信したのはどのタイミングですか?
抜いた感触はあったんですが、ビジョンを見るまで確信はできなかったです。優勝したと分かって、かっこよくヘルメットとか投げられたら良かったんですが、変なことして転んでも嫌なので(笑)
「自分がG1を優勝した」という衝撃が大きすぎて、まだ感動とかまで感情が追いついていないです。
Q:今後の目標は?
もちろん他のG1も勝てたら良いんですが、KEIRINグランプリ2023に出場できるので、そこで優勝できたら一番良いですね。でもF1でも走れるところは走っていきたいと思います。あまり計画とか立てるタイプではないので、レースを走りながら調子を維持していきたいです。
2着:清水裕友
犬伏があれだけ行ってくれて僕が優勝できないって、情けないですね。申し訳ないです。犬伏は強かったです。正直最後はいっぱいいっぱいでしたけど、影が見えなかったので……「最後にやられたな」という感じでした。
去年から比べれば、今回はさまざまな気持ちの変化のあった開催でした。
3着:佐藤慎太郎
裕友も強かったし、犬伏のかかりも良かったし。響平も勝ちに行くということでああいう戦法になりましたね。犬伏と踏み合うよりは裕友が行ったところでその上を捲るというのが、脇本を意識する上でもいいかなと思って。
……その通りになったんですけどね?あとは単純に脚の問題かな、課題を感じました。今はギリギリの状態で戦ってる感じなので、もっと余裕を持って走れるようになれば、優勝も目の前だという感覚です。
でも時間は限られてると思います。残された時間を日々集中して過ごしていきたいですね。現状での力は出し切って、でもできなかった。だけど諦めではなくて、次につながるモチベーションが湧いている心境です。
4着:香川雄介
寒いし、雨やし、犬伏は強いし……俺だけ弱かったですね。余裕なかったです。犬伏の前に実は誰かいたんちゃう(笑)?それくらい強かったです。清水も強かったですね。
一走一走頑張っていきます。
5着:古性優作
今開催は調子が良くなくて、それでも昨日の状態だったらもっと勝負ができていなかったと思います。残り1周では脚もだいぶ来てましたし、脇本さんもキツかったと思います。もっとスピードがあれば外を踏んで優勝のコースだったと思うんですが、もう伸びて行くような感覚もなかったし。
でもやはり、昨日のレースがなかったら調整できていないと思うし、千切れることも有り得たんじゃないかと思います。1日でできる修正を最大限することはできたかなと。
次は高松宮記念杯競輪。地元ですし、また気を引き締めてがんばりたいです。
6着:新山響平
組み立ては想定通りでした。犬伏のペースが良くて行くところがなかったので無理矢理行った感じでしたね。山口選手が動いた時は、横もあるし、僕があそこにいても消耗しちゃうと思ったので、前に入れようと判断してました。清水と踏み出し合っちゃったので、あの時は進んでなかったですね。
モニターを見たときに脇本さんがまだ後ろだなと思いました。それを待ってから行こうと思って……それが良くなかったですね。
開催全体を通じて、実りのある開催だったと思います。決勝は勉強になりました。これからの練習の糧にしていきたいと思います。
7着:脇本雄太
レース展開としては想定したものでした。雨のコンディションもありますし、単純に犬伏くんが強い。しっかり対策が練られていたし……厳しいですね。昨日の準決勝の時点で、犬伏くんを3着に上げたこと(決勝へ勝ち上がらせたこと)が失敗でしたね。
8着:和田圭
鐘が鳴ったくらいにはもう、100%脚がなくなっていましたね、犬伏、強かった……犬伏はマラソン大会でいきなりクラウチングスタートしてるようなもんですよ。「もう全開なの!?」って。本当に皆さん強い、レベルが高い。絶望を感じました。俺はもうマックスだったのに。
課題は脚ですね。慎太郎さんや香川さんが信じられない。練習だな!
9着:犬伏湧也
清水さんが心強く、しっかり自分も役割を果たさなくては、という気持ちでした。もっと早いところから自分が仕掛けたとしても、ゴール前勝負ができるようになれたらと思います。清水さんが2着に入ってくれて本当によかった。
自分はもっともっとレベルを上げて行くだけです。次にまたここに、G1決勝に来れるよう励みたいです。
レース後に、清水さんからは「ごめん〜!」って言われました(笑)こんだけ(ジェスチャー)の差でしたね。
次のG1レースは高松宮&パールカップ
次はG1レースは6月13日〜18日、大阪の岸和田競輪場にて開催される『第74回高松宮記念杯競輪』。この開催にて女子の初G1レース『第1戦パールカップ』も開催される。
なおこの開催と日程が被る形で自転車トラック競技のアジア選手権が実施されているため、ナショナルチームメンバーは出場しない。