120台(!!)のカメラで撮影

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競輪をトップスポーツとして観ていただきたい

JKA広報部長 山本竜朗

JKA広報部長 山本竜朗氏

Q:なぜ導入を考えたのでしょうか?

毎回オリンピックをきっかけにスポーツの世界で新たな映像技術が出てくるので、東京大会ではどんなものが出てくるのかJKAとして注目していました。我々の競輪も“トップスポーツ”という目で観ていただきたいと思っている中で、よりスポーツとして観てもらうためにどのような見せ方がふさわしいのか内部で研究していました。

実際にオリンピックで使われた技術の中で、いくつか候補が上がっていましたが、提案を募ったところ車両スポーツ映像さんとCanonさんが共同して手を挙げてくれたので、やってみることになりました。

Q:どのように使用するのでしょうか?

中継全体を制作する日本テレビさんとのディスカッションの中で決まっていく予定ですが、通常のライブ映像と比較すると映像を3D生成するための遅延が若干発生するので、今回はリプレイなどで使用することになると思います。

Q:導入の売り、狙いはなんでしょうか?

競輪選手がどんな目線で競走をしているのか、そういったところを映像で体験していただきたいです。

これまで練習などでは車載カメラや身体に付けるカメラで撮影を実現してきましたが、公営競技である以上、実際のレースで特定の人に付けることや、落下する可能性がある物を付けるといったことは非常にハードルが高い。これまで様々なことを模索して、断念してきました。

機材落下等のリスク無しで、お客様が選手の目線を体験できることがポイントです。

加えて様々な視点が生成出来るので、普段見られないような角度から自由に視点を変えることが出来ます。中継の限られた時間の中ですので使用方法は限定的になるかもしれませんが、ハイライトやレース映像を利用した後日番組などで大きく活かせる映像となります。

120台近くのカメラからの膨大なデータで映像を作りだすため、座標を指定すれば、4コーナーからフィニッシュまでの映像アングルの可能性は限りなく広がります。

Q:アプリなどで視聴者が観ることができるサービスなどあるのでしょうか?

まだそこまで自由な物ではないので、あくまで制作する側がコントロールする形となっています。

競輪界の今年のトップを争う『KEIRINグランプリ2022』。
誰が勝つのか、という点が最も注目されるが、2022年は『どうやって勝ったのか』という点もいろんな角度で分析できるレースとなる。

レース内容が新たにどう表現されるか、その点も楽しみな『KEIRINグランプリ2022』に注目していただきたい。

自由視点映像を利用した中継予定

12月28日(水) 16:00~16:55 BS日テレ ヤンググランプリ
12月29日(木) 16:05~16:55 日本テレビ(関東ローカル)+BS日テレ ガールズグランプリ
12月30日(金) 16:00~16:55 日本テレビ(日本テレビ系全国28局) KEIRINグランプリ