勢い衰えないその才能
2010年にプロ選手としてデビューした直後も彼の才能は爆発し続けた。
世界トップレベルの選手が集うツアー・オブ・カリフォルニアとパリ〜ニースでは初出場ながら、2度のステージ優勝。続く2011年には初出場のグランツール、ブエルタ・ア・エスパーニャにてステージ3勝。
超大型新人は、すぐさま世界トップ選手への仲間入りを果たしていく。
Pro Cycling Statsが2016年に発表した、過去12年のUCIワールドツアー選手における26歳時での総勝利数を示したデータによると89勝とダントツで1位。当時からズバ抜けていたことがわかる。
順位 | 選手名 | 総勝利数 |
1 | ペテル・サガン | 89勝 |
2 | マーク・カベンディッシュ | 71勝 |
3 | マルセル・キッテル | 57勝 |
4 | トム・ボーネン | 47勝 |
5 | アルベルト・コンタドール | 28勝 |
乱調から王者へ
着々と結果を残しトッププロとしてのキャリアを確立させたサガン。しかし、2014年シーズンでは毎年勝ち星を上げていたツアーオブカリフォルニアやツールドスイスでの結果はステージ1勝のみ。ツールドフランスでは2014、15年共にステージ優勝も叶わずメジャーレースで勝利を挙げる事が出来ない、苦いシーズンを送り続けた。
しかし2015年、シーズン終盤戦であるロードレース世界選手権から彼の快進撃は始まった。ゴール終盤、石畳の激坂を圧倒的なパワーで逃げ切り独走優勝。続く2016年では集団スプリントを制して優勝。
2017年はツールドフランス第4ステージ、ゴールスプリント時の妨害行為で失格となり物議を醸したが、世界選手権3連覇を達成し見事雪辱を果たした。