3走向きの脚質、チームスプリント
Q:チームスプリントについてお聞かせください。予選では2走、1回戦では3走を走りましたが、どちらの方が向いてると思いましたか?
3走の方が手応えは良かったです。脚質的にも3走の方が向いてると思うので、次やるとしたら3走を任せてもらいたいです。
Q:3走の脚質とはどんなものですか?
長くトップスピードを維持できるような、持久系の能力が必要とされますね。中長距離を走っていたので、得意な部分ではあります。
僕はチームスプリントにはリザーブ登録だったんですが、急遽参加することになり、もともと2走だった小原(佑太)さんが1走、僕が2走、山﨑(賢人)さんが3走で走ることになりました。
僕も正直、2走をやることになるとは思ってなくて……「え〜っ!」って感じでしたね。これが決まったのが、出国の2、3日前で。合わせもできないまま大会に臨みました。
Q:よくやりましたね(笑)
そうなんです。ぶっつけ本番のような感じになってしまいましたね。もうちょっと準備期間があれば良かったです。
3走としての練習はしていた……ということもなくて、そもそもチームスプリントの練習には参加してなかったんです。世界選手権に向けては、スプリントの練習しかやっていませんでした。
Q:それではぶっつけ本番で、メンタル強化ができたのでは?
そうですね。世界選手権という舞台でぶっつけ本番なんて、もうないことだと思います。すごく度胸がつきました。
日本人対決のスプリント
Q:スプリントでは山﨑選手との対戦になりました。「海外選手と戦いたかったな」という気持ちはありました?
まさか日本人同士で当たるなんて考えていませんでした。やっぱり海外選手と戦いたかったですね。
勝ち上がりルール的にハロン(予選)のタイムが近い選手と対戦となりますから、良い経験になるだろうなと思っていました。
Q:山﨑選手とのスプリントの対戦って、練習ではやっていましたか?
いえ、対戦の練習自体そこまでしてはこなかったので。でも「相手の戦い方がある程度わかる」という部分はあります。
Q:レポートでも「先に仕掛けて勝つ」の作戦だったと書いていました。この作戦はどのような理由から立てたんでしょうか?
枠番的に内側で、前を走ることになっていました。前を取ったので、思い切って先行しようという考えです。
気になるニコラス・ポール
Q:では、観戦していて印象的だった走り・選手は?
ニコラス・ポール(トリニダード・トバゴ)のケイリンでの走りは、予選から「強いなあ」と思いました。
Q:ニコラス・ポールの名前、よく出てきますね?以前のインタビューでオリンピックでの印象的な選手を伺った際も、その名前が出てきましたが。
彼が年下というのもありますし、自転車が盛んじゃない国出身なのに強くて……それを「すごいなあ」と思って見てしまいますね。
もし話す機会があれば「どれくらいウェイト上げるの?」とか聞いてみたいです。僕自身フィジカルがあまりある方ではなくて、それが伸びしろでもあるとは思うんですが、トップの選手がどれくらい上げるのかは気になるところです。
Q:そこでオランダ勢とかが出てこないのが寺崎選手なんですね……
あの人たちは世界のトップレベルの中でも一枚上手というか……ニコラス・ポールは、具体的に学べるものがあるなと感じます。