もっと伸びるはず、チームスプリント
ケイリンは出るんですけど、あとは未定です。スプリントには出ないと思うので、あとはチームスプリントに出るかどうかですね。
※インタビューは9月に実施※
Q:先日、チームスプリント、第3走としての練習をしていたと聞きましたが?
落車の後で調子もあまり良くなく、強行で走った状態でした。「ついていけるかな」と思ったくらい。それでももっとタイムが欲しかったです。スプリットタイム(第3走として先頭になって走った1周分のタイム)は13秒2でした。でももっと出せたと思います。ソワソワしちゃったんですよね。
3走は自分の番になるまで、なるべく力を使わずに走ります。2走までがむしゃらにがんばらず、楽に走れば良かったんですが……その余裕がありませんでした。経験が少ないのもあるんですが……13秒0くらい欲しかったですね。
Q:以前のメンバーは雨谷一樹・新田祐大・深谷知広 選手でしたが、3走の深谷選手は12秒6とかでしたね。
はい、やばいですよね。やばいっす!
ただ1走からの繋げ方が良くなれば、全体的なタイムも良くなるはずです。チームとしてはこれからだと思います。
「位置を取りに行く」ケイリン
Q:練習ではかなりガチなケイリンの模擬戦を実施しましたよね?そちらを振り返ってみていかがでしょうか?
ジェイソン(・ニブレット)コーチが事前に並びを決めたんですが、僕が後ろからスタートすることが苦手だと知っていて、並びが後ろになっていました。
案の定パニックになってしまい……「ブンブン吹かしてズブズブになっちゃった」感じです。先頭に出るのに脚を使って、そこからソワソワして落ち着かないままフィニッシュしてしまいました。パニックになりながらのフィニッシュでしたね。
Q:何が松井選手をそんなにパニックにさせたんですか?
レースが動く前から、とにかく「前に前に」という気持ちが強すぎたんだと思います。
Q:でもそれが武器のひとつでもありますよね。
そうですね。日本の競輪と違って、競技では「位置を取りに行く」タイプになってきています。
先日の練習では前に新田さん、後ろに脇本さんがいて、サンドイッチにされていました。この2人は脚力が段違いです。だからこそ先に動かなければ勝ちようがありません。「早く前に」と思っているうちに、パニックになっちゃった感じです。落ち着いていなかったですね。
Q:強いと認識している選手がいると、早く動こうとしすぎてタイミングが合わなくなっちゃう傾向がある……かもしれない?
かもしれないです。でも、今まではだいぶハマっていたんです。ケイリンは運とかもあるし、難しいですね。とにかく前に出なければ勝負ができないので、最近は位置を取りに行っています。
Q:オリンピックで先行逃げ切りを果たしたジェイソン・ケニーみたいな例もありますし。
そうですね(笑)ああいう大事なレースでは、相手の出方を見ちゃう選手も多いと思います。そこで仕掛けることが出来たケニーは、やっぱり強かったですね。
※東京オリンピック男子ケイリン決勝にて、イギリスのジェイソン・ケニーが残り3周から逃げ切って1着、金メダル獲得となった。
いざ世界へ
Q:改めて初の世界選手権ですが、気持ちは?
ワールドカップなどには参加したことがありますが、世界選手権はまた別のレベルになるのかなと思います。力試しというか、今の位置の確認ができればと思います。どんどん攻めていきたいです。
Q:ケイリンの今の立ち位置はどの辺りだと考えていますか?
ワールドカップでメダルを獲ったこともありますし、戦えないということはないと思います。でもその後にあったオリンピックを見て、世界のレベルが上がっていると感じました。だから……立ち位置の把握は難しいですね。
Q:ケイリンにはおよそ30人が出場します。その中で目指す位置……現実的なところと、理想なところ、2つ教えていただけますか?
決勝までいきたいです。理想はもちろん、そこからメダルを獲りたいですけれど、現実的に目指すところは決勝進出なのかなと思います。出場するだけでは終わりたくないです。
Q:フランスまで行って帰ってきたら2週間の隔離があって、寬仁親王牌まで出れず……
ほんとそう(笑)本業で稼げない分、やっぱり手ぶらでは帰りたくないです。
Q:では最後に、世界選手権に向けた決め台詞をお願いします。
「大和魂見せつけて、全員成仏させてやるぜ」!
Q:(笑)流石、お寺の息子!
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