他社ヘルメットのパフォーマンスの方が良ければ本番時に”使われない”
3/3 Page
見据える先
HPCJC及び選手たちと新たな価値を創造したKabutoは、更なる可能性を見据えている。
大田さんは「私は技術者なので、どこまでも性能を追いかけたいです。ただ技術はどんどん進化しており、イギリスやデンマークなどが色々やっている様子も見え、パリに向けてうかうかしていられない気持ちです。特にトラック競技は実際にやってる方と共同でないと良いものが作れないと思います。今後もぜひHPCJCと協力していきたいと思っております。目標は、今回よりさらに速く走れるヘルメットを作ることです」と意気込みを語ってくれた。
阿久津さんは「次は3年後ですが、リオの後に東京を目指した時とステップは同じだと思います。『選手に勝ってもらいたい』という想いも変わりません。一生懸命パリに向けてやっていきたいと思います。日本メーカーのプライドを持って、引き続き進化していきたいです」と熱い想いを示した。
この気持ち、そして開発側とチームとの協力があれば、パリの舞台では更なる進化を遂げたヘルメットが作られるのではないか、そう期待せざるを得ない。
2024年、パリでの勝利に向けた戦いはすでに始まっている。