オリンピック開幕直前インタビュー
BMXレーシング女子日本代表の畠山紗英選手。東京オリンピック開幕まで約1ヶ月と差し迫った時期に、スイスのW.C.C(※)からオンラインでインタビューに応えてもらった。
※W.C.Cはワールドサイクリングセンターの略。UCI(国際自転車競技連合)運営の自転車選手養成施設であり、世界最先端のトレーニング設備と優秀なコーチ陣を擁している。
幼少期からレースに出場し、年代別世界選手権を制し、現在はエリートクラスで走り続ける彼女。オリンピックを前に今、どのような心境でいるのだろうか。
BMXとの歩み
Q:いつ頃自転車を始めたのでしょうか?
自転車に乗り始めたのが2歳の頃。3歳で補助輪が取れて、4歳にはレースに出場してましたね。6歳でレース初優勝しました。
Q:レッドブルとの契約はサプライズだったと聞いていますが、どんな感じでしたか?
2014年のクリスマスの時に、母親と買い物に出かけて。母に連れられて着いた場所が、レッドブルのオフィスだったんです。
オフィスのロビーにクリスマスツリーがあって、その下に置いてあるプレゼントの箱を開けてみると、レッドブルのロゴ入りヘルメットが入っていました。「世界トップの選手が契約しているレッドブルに、自分も仲間入りするんだ」という嬉しさと、「良い走りをしないといけない」という緊張感がありましたね。
Q:畠山選手の言葉でBMXの魅力を教えてください
乗っている側としては、スピード感や、大きいジャンプが魅力です。ジャンプや他の技術面もですが、たくさん練習して、何回も失敗するけど、それが成功した時とかの達成感は良いものです。
見る人側ですと、選手同士の駆け引き。ぶつかったり転んだり、見ていて楽しめる部分かなと思います。また、初めて見る人でも結果がわかりやすい競技でもありますね。
Q:ジャンプがお好きとのことですが、怖さはあるんですか?
初めて挑戦するジャンプはちょっと怖いです。でも飛んだことあるジャンプなら、そんなに恐怖心はないですね。小さい頃からお兄ちゃんとよくジャンプの練習をしていたので、恐怖心は他の人に比べて少ないんじゃいないかなと思います。
Q:畠山選手にとって三瓶将廣コーチはどのような人でしょうか?
どんな人だろう・・・・・?
最初はコースで走りを見て「うわ、速い人なんだな」って思っていて。そこから自分のコーチになって、将くんの経験を聞いて、色々将くんを通して教えてもらいました。あと海外にもよく連れていってもらってたので、やっぱり今までの競技人生の中で、影響を与えてくれた人ですね。
Q:尊敬する年の近い「おじさん」「お兄さん」どっちと聞かれたら?
お兄さんかもしれない・・・。おじさんかお兄さんかって言ったら、お兄さんですね。
Q:畠山選手は、「10年後こうなりたい」のような将来の設計図はありますか?今の三瓶将廣コーチと同じ年頃になると思いますが。
10年後は32歳・・・。わからないですね。32歳だと多分もう競技は辞めているから。競技はやっても30歳くらいまでかなと思います。
Q:コーチの道に進みたいとか、もう自転車からは離れて別のことやってみたいとかありますか?
競技にはずっと関わっていたいなと思います。でも人に教えるとかは苦手なので、コーチは向いていないと思います。
Q:「BMX競技と共に生きる」みたいな気持ちを持ち続けるということですか?
そうですね。もっとBMXを知ってくれる人が増えて、競技人口も増えてくれたらいいなって思いますね。