『TISSOT UCIネーションズカップ』第2戦・香港にて、大暴れしてきた日本代表チーム。コロンビアで実施予定だった『ネーションズカップ』第3戦も延期になり、アジア選手権もオリンピック後に延期・・・と、再び国際大会から離れる期間となる。

香港大会を終えた手応え、レースの振り返り、そしてこれからのこと・・・鈴木奈央選手に話を伺った。

※インタビューは5月末に実施しました。

一言で言うなら「楽しかった」

Q:5月中旬のネーションズカップを終え、現在隔離期間中です。隔離生活はいかがですか?

明日で隔離期間が終わります。最初は長いなあと思ったんですが、終わってみればあっという間でした。午前午後それぞれで練習メニューを渡されていたので、練習をしたり、寝たり、YouTubeを見たりして過ごしていました。

Q:大会全体を一言で表すと何になりますか?

「楽しかった」です。久しぶりの海外遠征でしたので。

Q:海外遠征は元からお好きなんですか?

ずっと海外にいると、それはそれで嫌になってきたりもするんですが(笑)1年半くらいずっと行っていなくて、久しぶりだからこそ楽しかったです。大会自体も2020年秋の全日本選手権くらいしかありませんでしたし・・・自分の実力を試す機会がなかったので、そういう意味でも楽しかったですね。

Q:実際行ってみて、想定と違ったことなどはありましたか?

やっぱり新型コロナ対策の面は大きかったです。徹底的な隔離がなされていました。ホテルは一人部屋で、廊下に監視員のような人が立っている状況。2日に1回PCR検査を受けましたし、そもそも出場国数も少なかった。これまでの遠征とはまったく違いました。

Q:もし隔離じゃなかったとしたら、何がしたかったですか?

以前の海外遠征では、レースまで余裕がある時は、ロードトレーニングで外に出てカフェに寄ったりしていました。香港は3、4回目なんですが、デパートがすぐ近くにあるので、そこによく行っていました。

逃げを許してしまったスクラッチ

鈴木奈央/Nao Suzuki, Women's Omnium, TISSOT UCI TRACK CYCLING NATIONS CUP - HONG KONG

Q:スクラッチとオムニアムとマディソンに出場されました。出場種目それぞれの振り返りをお願いします。

2日目のスクラッチから、私のレースのスタートでした。得意な種目なので、表彰台が目標。「スプリント力のある選手より逃げの強い選手が多い」とコーチから事前に聞いていたので「逃げを決めさせないようにして、最後にスプリントに持ち込む」という作戦でした。ですが、逃げられてしまって・・・。得意な展開に持ち込めず、6位で終わりました。

Q:逃げられたのはどの地点ですか?

40周あって、序盤のアタックにはすべて反応できていました。ラスト10周切ったあたりで全体のペースが上がって、ラスト5周くらいで一度そのスピードが緩んだ時、逃げられてしまいましたね。「これはスプリントの展開だな」と思って構えて、集団の後方にいたんです。「やばい」と思った時には前との差が開いてしまっていました。

Q:「もうだめだ、逃げられた」と思うのって、どういうタイミングなんでしょうか?気持ち的に「無理」と思うのか、具体的に、例えば「半周くらいの差があるからもう無理」と思うのか・・・

今回で言えば、逃げられた時に自分が先頭で追うことができていたら良かったんです。私は集団の後方にいて、他の国の選手がその逃げた選手を追いました。逃げた選手、追いかけた選手の時点で相当距離が開いていました。集団の後ろからそこへ追いつこうと思うと、もうそれだけで足を使ってしまう。「やばい」と思った時点で追いかけられたら良かったんですが・・・

Q:それができなかったのはなぜでしょう?

集団の後ろにいたので、自分の前にも選手が並んでいるんですよね。集団自体のスピードも上がっている中で、前に出ていくのはちょっと難しい。なので、あのタイミングで後ろにいてしまったことが敗因だと思います。

フルインタビューはチーム楽天Kドリームス チームサイトにてご覧ください。