2020年夏に自転車トラック競技ナショナルチームへ加入した梅川風子。初めての大会となる2020全日本選手権トラックではケイリンで優勝し、2021年初めにAチーム(ポディウム)へ昇格した。

ナショナルチーム加入から半年あまりが経過。国際大会のスタートを目前にして、どんなことを考えているのか?ガールズケイリンと競技のケイリンはルールこそ似ているけれど、実は大きな違いが?・・・などなど、たっぷりとお話を伺った。

変化は「なし」、垣根も「なし」

Q:前回は2020年秋の全日本選手権トラックの後、KEIRINグランプリの前のタイミングでお話を伺いました。そこから変化はありましたか?

「発走前の私はだいたい後悔してる真っ只中」ガールズグランプリ2020直前・梅川風子インタビュー

変化は、実は全然ありません。全日本選手権の結果を受けて正式にAチームに入りましたが、それ以前からずっとAチームで練習させてもらっていました。

前回「課題」とお話ししたメンタル面も、あまり変わりはありません。たぶん永遠の課題です。誰しも自分の中にせめぎあっているものがあると思います。失敗と成功を繰り返して、いかにその幅を狭めていくかだと思いますので、自分なりの方法で克服していきたいです。

Q:2020年夏にナショナルチームに入り、メンバーとも打ち解けたかと思います。他の皆さんとはどのような付き合いをしていますか?

深谷知広さんはめちゃめちゃゆるキャラ好きですね。新田祐大さんは魚や野菜を仕入れてきて、それを分けてくれます。その際に競技の話もしますね。

Q:あんまり男女の垣根はないんですね。

そうですね。まったく垣根はないです。

梅川風子

Q:男女で身体的な差があるので、自転車の話をするにしても違いがあるのかなと思うのですが、あまり関係ないものなのでしょうか?

まったく関係ないです。自転車も一緒ですし、技術面、戦略についても一緒の目線で話して、教えてくれます。本当に垣根なく、同じ立場で居られる良い環境だと思います。

チーム加入と国際大会デビュー

Q:チーム楽天Kドリームスに加入となりました。選手の立場から見ると、どんな変化があるんでしょうか?

・・・わからないです(笑)

「所属ができた」ということですね。でも、競輪と競技の連携もあり、新しい試みのチームだと思います。「これから」のチームですね。

Q:その中で、どのような役割を期待されているとお考えですか?

パリ五輪に向けて発足したチームで、みんながそれに向かっています。現在はまだ引っ張っていける立場ではないと思いますが・・・あと2、3年のうちにチームを引っ張れる立場になるよう、頑張ります。

Q:ネーションズカップなども始まってきます(第1戦は中止)。国際大会は、自転車では初めてですよね。スケートでは経験がありますか?

スピードスケートで国際大会に出たことはありましたが、ネーションズカップレベルのものではなかったです。選手は世界中から集まりましたが「オリンピックまでいけない選手たちが出る」のようなレベル帯でした。自転車では初めてと言えると思います。

Q:国際大会での目標は?

タイムや順位の目標はありますが、達成できなかった時に恥ずかしいので・・・ここでは秘密にさせてください。

数字じゃない目標としては、250mバンクでのレース経験が本当に不足していますし、展開を待つのではなく、自分で作っていくレースをしたいです。今の私はノーマークだと思いますし、レースを作って、作るだけで終わらないレースがしたいです。「作って終わっちゃう」のはありがちのパターンです。「作って、勝つ」のはノーマークだからこそ可能性があると思います。

ガールズケイリンと競技のケイリン

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