ハードボイルドなマスクにピクリとも動かない表情・・・松井宏佑は海外の人々の抱く「侍」のイメージがピッタリかもしれない。国際大会のデビュー戦と言えるモスクワGPでいきなりの優勝。トラック競技界へ突如として現れたスーパールーキー、その正体とは。

松井宏佑プロフィール

26才。神奈川県出身。2018年7月にプロ競輪選手としてデビュー。2018年11月にデビューしてから史上3番目となる速さでS級へ特別昇級され、現在はS級2班の競輪選手として活躍している。トラック競技ナショナルチームにも入っており、5~6月のロシア遠征では初めての国際大会出場にも関わらず、ケイリンで優勝を果たした。

ルーキー大金星、松井宏佑が初の国際大会で優勝/男子ケイリン・モスクワGP2019

スケートに力を注いだ大学時代、留年で道が途絶えヤサグレる

Q:小さい頃から自転車は乗っていましたか?

ママチャリは乗っていました。それ以外では、大学生の時にスケートのトレーニングでロードバイクに乗り、富士山へ登るレースには出たことがあります。

タイムは・・・忘れました(笑)そこまで悪くなかったとは思います。まあレースという感じで出場したわけではありませんでしたが、それが初めての自転車レースですね。

Q:最初がそれって・・・やはり規格外なのが伺えますね(笑)。では子供の頃からのスポーツ歴を教えて下さい。

小学校の時は地元のスケート少年団、中学の頃は夏は陸上と水泳、冬はスケートでした。その後はスケートに力を入れていたのですが、大学で留年してしまい、スケート部にいられなくなってヤサグレてましたね(笑)(※大学では留年すると部活に居られなくなるとのこと)そこからはバイトしながら呑み歩いていました。

バイトは、パン工場でパン運んだり、ひたすら出てくるダンボールに野菜をどんどん詰め込んだりとか。夜勤で時給が1300円位でした。パンをメッチャ仕分けていましたね。それが大学5年生というか・・・留年の年ですね。

Q:その時はこれからの人生に迷っていましたか?

うーん・・・確かに迷ってはいました。まあ実家がお寺なので「お坊さんにもなれるし」みたいな気持ちではいましたし。

Q:お寺?だから笑顔が神々しいのですね!

そんなに輝いてますか(笑)?

Q:お経は読めますか?

中学校の頃にはお手伝いとして1人で家を周ってお経を唱えたりしていたので、お経は読めますよ。お経というのは音程もリズムも自由なんですが、言う言葉の内容は決まっています。実家が毎日行っているということもあり、勝手に覚えてしまいましたね。

お坊さんは誰もが修行をしなければならなくて、修行では毎日お経を唱えます。それで覚えるというのが一般的だとは思います。でも自分は家が家なので・・・本格的な修行はしていませんが、メジャーなお経はほとんど覚えています。

Q:因みにレース前にお経を読むことはありますか?

絶対にしないです(笑)

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