「Make it happen」……~it~を成し遂げる

オリンピック代表応援特設サイトが現在公開中だが、サイト内ではオリンピックへ向けて、それぞれの成し遂げたい「it=成し遂げたいこと」について話を伺う。

今回の出場予定種目はチームパシュート、マディソン、オムニアムと3種目。年々力強さを増していくチーム最年長が世界最高峰の舞台へと立つ。
リオオリンピックから8年間を経て2度目の出場となる夢の舞台。その舞台で成し遂げたい窪木一茂の想いとは。

窪木一茂の「it」~ハングリーに生きる~

「『ハングリーに生きる』。これは、僕のモットーでもあります。

日本代表になって海外で走るようになってから、恵まれた環境に置かれている日本人にはハングリーさが足りないと感じていました。

自分自身、海外のレースで負けた時にはもちろん『悔しかったな、帰って練習するぞ』と思うんです。でも日本に帰ってくると、周りの方から頑張ったねと声をかけられるし、ふとテレビに目をやるといつでも面白い番組が放送されていたりする。そのような中で、自然と気持ちが薄まってしまいます。

悔しさを忘れないで、胸に刻んでいきたいという想いから、この言葉を選びました」

窪木一茂, KUBOKI Kazushige, JPN, 男子チームパシュート 決勝, MEN'S Team Pursuit Final for Gold, 2024アジア選手権トラック, 2024 ASIAN TRACK CYCLING CHAMPIONSHIPS, New Delhi, India

「キングカズ」になるために

——1989年生まれ、2024年で35歳。この年齢で第一線で戦い続けている時点で、十分ハングリーではないのだろうか。

「まだまだです。たとえば競輪の世界でも、自分よりももっと上の先輩方がまだまだ強く、タイトルを取っている選手も多くいます。自分としては種目を問わず、ロードレースも競輪も競技も、トップを目指したいと思っています」

「ロードレースの全日本自転車競技選手権は、2018年に優勝することができました。次は、今回のオリンピックでメダルを取ることが目標。さらに競輪のタイトルを取れば、“キングカズ”になれるかなと思います。そう呼ばれるために、とにかくハングリーに生きたいです」

サッカー界のレジェンドである三浦知良選手こと“キングカズ”の自転車選手版を目指し、窪木一茂によるパリオリンピックという舞台での挑戦が始まる。

果たして窪木の挑戦は何歳まで続くのか——