「やらない自分」が無理すぎる

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まずはチームパシュートを

Q:パリオリンピックで目指す種目は決まっていますか?

チームパシュートです。チームパシュートで出場枠を取れたら他の種目の枠も取れますし、まずはそこをがんばりたいです。チーム4人のうちの1人として、貢献したいと思っています。

Q:今のところ、ポジションは何走でしょうか?

2走です。

Q:なるほど、器用な仕事を求められるポジションですね。スタートもそれなりに速くなくちゃいけないし、それを安定させなきゃいけないし。

はい……器用ではないですが。

努力が結果になる、それが自転車競技の面白さ

池田瑞紀

Q:ジュニアの時はロードの強化指定にも選ばれていました。ロードとトラック、比重を置いているのはどちらでしょうか?

ロードは……実は通学しかしていなくて(笑)往復で60km走っていたのですが、その他にそれっぽい練習はしていなかったんです。ナショナルチーム(エリート)の練習に参加し始めて、初めてロード練習をやったってくらいです。

Q:そうなんですか(笑)

ロード、やってみると楽しいです。トラックの練習とは全然違いますね。いつも往復で「うおおお!」って行って帰ってくるだけだったので、まだロードのことは全然知らないですが、楽しさは実感しています。

Q:お話を聞いてて思ったんですが、もしかしてスピード狂ですか?

え、どうだろう……でもジェットコースターは好きです。

Q:世界の名だたるスプリンターたちはみんなスピードが大好きですから、素質がありますね(笑)

速いのは楽しいです(笑)

Q:自転車の魅力はスピードを始めいろいろあると思いますが、これから始める人に「これが楽しいよ」とお話しするなら、どんなことを挙げますか?

スピードの楽しさも確かにあると思います。でも「努力したらしただけ、それが結果に出ること」も魅力としてお伝えしたいです。それから「強い人と戦う時、どうしたら勝てるか」とか考えること……そういう頭脳系のことを楽しむ人もいるのかも。

Q:頭脳のお話が出ましたが、池田選手は学業面の成績はどうなんでしょう?

祐誠高校は普通科と工業科があって、自分がいるのはの中間の「普通科ドリームコース」。学業も求められるけど、それよりはやりたいことを伸ばしていこう、ってコースです。コースの中では上の方……かもしれないけど、前提が他と違うので、どうでしょう……

プレッシャー自己発電タイプ

Q:これからエリートクラスの国際大会シーズンがスタートします。楽しみや不安などはありますか?

強い人たちにどんどんチャレンジしていくことが楽しみです。これまでの高校の大会では「勝たなきゃいけない」と思ってプレッシャーになっていましたけれど、国体みたいな、大学生などの強い人のいる中で走る方が楽しめていました。

Q:高校最後のインターハイだと「負けられない立場」になっていた部分もあったのでしょうか。

はい。頭のどこかで「いや自分が勝たんとやばいやろ」って思うんです。「やっぱり結果じゃん」って。チャレンジャーの時は「絶対勝つぞ!」みたいな落ち着きがあったのですけど……だからずっとチャレンジャーなら、力を発揮できると思います。

Q:プレッシャーに弱い?ということでしょうか?

人からのプレッシャーというよりは、自分から生まれるプレッシャーがすごい方なんだと思います。自分で自分にプレッシャーをかけまくってしまう……

Q:それは課題になりそうですね。でもここからはチャレンジャーです。

はい、楽しみです。今の所、マディソンがダントツで楽しいです。ひとりでやるのも楽しいけど、一緒にやれるのが良いですね。

Q:今シーズンの目標は?

今までは映像でしか見てこなかった強い人たちにたくさんチャレンジして、予選を突破して、ファイナルで戦えるよう……まずは出し切りたいと思います。

チャレンジャーとして挑むエリートクラスの初戦は2023年2月23日スタートのネーションズカップ、ジャカルタ大会となる。まずは楽しみ、学び、そして経験することが今後に繋がっていくだろう。果たしてエリートクラスのデビューはどのような経験を池田にもたらすのだろうか。

【インタビュー】「負けず嫌い」の垣田真穂、いざエリートクラスで世界に挑む