タイヤサイズ20インチの小径車「BMX」で最速を競う「BMX レーシング」は、2008年の北京オリンピックから正式種目に採用されたエクストリームレース。有明アーバンスポーツパークで7月29日から2日間の日程で行われる今大会の見どころをチェックしていく。

BMXレーシングは、高さ8mのスタート台から最大8人が同時に駆け下り、大小様々なジャンプをクリアしながら1着を争うシンプルなルールだ。

注目すべきはスタート!一瞬の勝負に目を離すな

長迫吉拓 2020全日本選手権BMXレース

勝負の鍵を握るのはスタート。勝敗の7~8割がスタートで決定するとも言われているため、いかにして好スタートをきり、第1コーナーをトップで通過できるかがBMXレースで勝つための最も重要な要素とされている。

スタートの専用ゲートには「ランダムゲート」というシステムが採用されている。シグナル音とともにスタートを切るのだが、ゲートに構える合図からシグナル音が鳴るまでの間隔がランダム(0.1秒~2.7秒)に設定されている。

そのため一瞬の遅れも許されないスタートでは、脚力や技術だけでなく、そのランダムゲートへの対応力も求められることになる。

そんな最も重要なスタート前、会場は一瞬の静寂に包まれ、ライダーたちが全神経を研ぎすませていく。そして張り詰めた緊張が極限に達するなか、シグナル音とともに一気にパワー全開で驚愕のスピードレースが展開されていく。

まるでジェットコースターにのってるかのような感情の起伏を感じることのできるのが、BMXレースの魅力のひとつと言えるだろう。

異例のロングコースで、波乱は起こるのか

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