BMXレースで2020東京オリンピックのメダルを狙う、と覚悟を決めた長迫吉拓。しかしトラックワールドカップ第1戦のパリでは、More CADENCEのフォトグラファーとして撮影を行い、活動の幅は広まる一方だ。そんな彼のクリエイティビティを表現する場が『YNLENS』名義での活動。

サイトではトラック競技やBMXなどの自転車競技へ限らず、ポートレートやドローンを使った壮大な風景写真など、長迫吉拓の視点で写された写真を観ることができる。

YNLENS Photography

長迫吉拓本人から寄せられたコメントを紹介しよう。

写真を通して自転車競技を広めていきたい

長迫吉拓(ながさこ・よしたく)

1993年、岡山県出身。プロBMXレーサー&トラックレーサー。リオデジャネイロオリンピックBMX日本代表。2011〜15全日本選手権BMXで5連覇。そして2017年も全日本選手権を制した。

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長迫吉拓

BMXを通して、世界中を飛び回っている。沢山の国や地域を訪れたり、生活をする中で、沢山の人との出会いがある。今でこそ普通と感じるけれど「これって普通じゃない」って思うようになった。この環境は、とてもラッキーなものだと思うようになったタイミングがある。

その頃から、何か記録として残していけるものがあればと思ったので、写真に出会い、ハマっていった。そして、たまたまその頃に、自転車関係者がカメラを売りに出すというので、すぐに手を挙げた。

最初は思うように撮れなかったし、セッティングも合わせることができなかった。けれども、徐々にコツを掴んでいくうちに、どんどん写真の魅力にハマっていった。

競技で行き詰まり悩んでいた時も、写真を撮っているとリラックス出来た。休みの日ぐらい競技から離れたいと思うけれど、気づけばBMXの写真を撮りにローカルコースに行く事もあった。「写真ばっかり撮って、ちゃんと練習してるの?」って思われるかもしれないけど、ちゃんとオンとオフの区別ができている。

そんな僕はこまめにSNSを更新できるタイプじゃないから、一気に写真をまとめたサイトを作った方が、管理が楽かなと思ったし、今まで3年間写真を撮ってきた自分の景色を伝える事が出来るのかなと思った。

実は2年前に独自ドメインを取っていて、サイトを立ち上げてはいたけれど、思ったように作れなくて、挫折した。

最近は周りの選手の写真クオリティーも上がって来ているから、重い腰を上げ、一つ上のステージに上がるために作ったかな。笑

そんな冗談は置いておき、写真って映像とはまた違う一瞬の思い出。人生の中で、戻ってこない一瞬を収める事が出来るもの。僕にしか行けない所、僕にしか分からない事。特にオリンピック関係。他のカメラマンにはない視点を持ってる部分は、沢山あると思う。

それを僕に関わってくれている人たちに見せてあげたいなって思った。

最終的には自己満足だけれど、僕は趣味でもトコトン本気になってしまうタイプ。そしていつかはプロのカメラマンに認めてもらえるような写真が撮りたい。被写体によって得意なもの、まだよく分かってないもの色々あるけど、これからもプロカメラマンから写真技術を盗んで、試行錯誤していければなと思います。笑

最近はBMXでもトラック競技のナショナルチームでも、カメラを持つ人が増えて嬉しい。その写真を見せ合うだけでも、コミュニケーションが広がるし。

某PhotoFukayaとは次回僕が日本へ帰った時に「写真対決をしよう」と僕のYouTubeで計画をしているので、お楽しみに!

今、僕がアスリートとして活動しているこの瞬間の写真に意味があると思っている。アスリートを引退した瞬間からは、ただのカメラ好きな人になっちゃう。僕の写真を通して、僕が大好きな自転車競技をもっと広めて行ければなと思う。

これからも引き続きよろしくお願いします!

YNLENS Photography