2022年12月9日〜11日にかけてオーストラリア・ゴールドコーストで開催された『UCI BMX フリースタイル ワールドカップ』。11月の世界選手権に続き日本チームは好成績を残し、2022年最終戦となる本大会を締めくくった。
日本チーム表彰台獲得選手
中村輪夢(男子エリート):3位
松本翔海(男子ジュニア):優勝
小澤美晴(女子ジュニア):優勝
杉尾咲空(女子ジュニア):2位
2022年最後のワールドカップへ日本チームは、ジュニアも含めて過去最多メンバーとなる合計11人のライダーで参戦。大会3日前からゴールドコースト入りした日本選手団は、地元の様々なパークで体を慣らし、大会に臨んだ。
男子エリート
男子エリートは12月9日(金)に予選が行われ、中村輪夢は転倒のアクシデントがあったものの12位で無事に予選通過。加えて小澤楓が14位、溝垣丈司が20位で予選を通過し、過去最多人数での準決勝進出となった。
10日(土)に行われた準決勝では、中村輪夢が巻き返し見事2位で決勝進出を決定。一方、溝垣丈司は12位にわずか0.25ポイント及ばず13位、小澤楓は初の準決勝で18位と、大健闘の末に惜しくも準決勝敗退なった。
迎えた決勝では、まず最初にマーカス・クリストファー(アメリカ)が90点台をマーク。プレッシャーのかかるなか迎えた中村輪夢の1本目は技が決めきれず、30秒を待たずにランを中断。続くローガン・マーティン(オーストラリア)も1本目のランで転倒するなど、多くのライダーが2本目に懸ける展開に。
2本目では、アンソニー・ジャンジャン(フランス)が 95.30ポイントで1位に躍り出ると、中村輪夢は「ここで大きくルーティンを変えた」とコメントしている通り、急遽作戦を変更。しかし持ち前のテクニックと鍛えたメンタルで急な変更にもしっかり対応。「720タックノーハンド to バースピン 」など大会初披露の技を織り込み、94.40ポイントで2位に。
最後は、東京オリンピック金メダリストで、地元ゴールドコースト出身のローガン・マーティンが意地を見せ96.90ポイントのパーフェクトライディングを披露。
結果、中村輪夢は3位で表彰台に登り、今シーズン最終戦で有終の美を飾った。 なお、大会表彰式後はシリーズランキングの表彰も行われ、第2戦ブリュッセル大会を欠場した中村輪夢は、総合4位で今シーズンを締め括った。
中村輪夢コメント
先月世界選手権で勝っていたのでリラックスして臨んでいました。1本目はやりたかった技が決められずランを中断し、みんなの2本目を見てルーティンを大きく変えました。でも2本目は走っていて気持ち良かったです。今年はUCIの大会でコンスタントに結果が出せたので、技やスキルをもっと磨いて、 来年も良い結果が出せるように頑張りたいです。
大会結果 男子エリート
順位 | 選手名 | 国/所属 | ポイント |
優勝 | MARTIN Logan | オーストラリア | 96.90 |
2位 | JEANJEAN Anthony | フランス | 95.30 |
3位 | 中村輪夢 | ウイングアーク 1st | 94.40 |
13位 | 溝垣丈司 | 湘南工科大学附属高等学校 | 準決勝敗退 |
18位 | 小澤楓 | 巣市立糸貫中学校 | |
35位 | 寺林昌輝 | 藤沢市立湘洋中学校 | 予選敗退 |
43位 | 大和晴彦 | 無所属 |
女子エリート
一方女子エリートは中国が勢いを増し、決勝は12人中4人が中国選手。優勝・準優勝も中国選手が首位となり、女子のレベルを大きく引き上げる結果となった。
日本からは2選手が出場したが、10日(土)に行われた予選で、大池水杜は転倒が響き13位、内藤寧々はバックフリップや540などの技を出し切るも14位。惜しくも予選敗退となった。
大会結果 女子エリート
順位 | 選手名 | 国/所属 | ポイント |
優勝 | SUN Jiaqi | 中国 | 92.20 |
2位 | HUI MIN Zhou | 中国 | 85.40 |
3位 | ROBERTS Hannah | アメリカ | 81.00 |
13位 | 大池水杜 | ビザビ | 予選敗退 |
14位 | 内藤寧々 | 第一学院高等学校 |