太田りゆ
Q:世界選手権は3回目ですね。気持ち的にはいかがですか?
オリンピックに直接的に関わっていないので、今の自分の立ち位置を認識する大会にしたいと思っています。
Q:コンディションはいかがですか?
バンクの癖が強いのが気になりますが、体調的には問題ないです。
Q:癖というのは?
直線がかなり長くて、それに伴ってコーナーが小さくて入りづらいですね。4コーナー上のフェンスに吸い込まれるので、そのあたりに気をつけたいです。どちらかといえば私むきのバンクですね。捲りやすいです。
Q:いよいよ世界選手権がスタートします。新たな一歩となりますが、それを前にしての心境は?
これまでの世界選手権はとても追い詰められた状態で挑んでいました。今回はかなり冷静に迎えられたように思います。チームスプリントに新たに挑戦しますので、楽しみな気持ちも大きいです。
Q:今回はチームスプリントとスプリントですよね?
その予定です。ケイリンはリザーブ登録しているので、エントリー次第ですね(他国のエントリー状況により、枠が空けば繰り上がる可能性がある)。
スプリントの目標は、理想としては準々決勝まで勝ち上がること。でもまずはハロンで自己ベストを出して、対戦相手ひとりひとりに勝っていきたいです。3年かけてもっと速く走れるようになりたいですね。
Q:チームスプリントについては?
パリオリンピックに向け、枠取りに関してとても重要な種目になると思います。なんとしても3人で強くなって、この種目で枠を獲得できればと思っています。
※チームスプリントで出場枠を獲得すれば、個人種目(ケイリンとスプリント)の出場枠も自動で獲得できる(東京オリンピックと同じ規定だった場合)
私は2走を担当するんですが、ここはチームのトップスピードを決める重要なポジションです。自分の特徴を活かしてがんばりたいです。
Q:3人で合わせてみていかがですか?
悪くないと思います。それぞれの個性や強みを武器にできています。今回やってみてまた改善点が見つかると思うので、さらにブラッシュアップしていきたいです。目標は……全然わからないです。なるべく世界のトップに近いタイムを出したいです。
Q:この大会をどんな大会にしたいですか?
残り3年、自分にとって必要なものは何なのかを掴めるように。そしてそれをこれからどうしていくのか、コーチと決めていくための大会にしたいです。
梅川風子
Q:体調やコンディションはいかがですか?
来る前は時差ボケを心配していたんですが、1週間くらい経ってだいぶ落ち着いてきました。体調面での不安はないです。
Q:トラックに癖があるとみなさんおっしゃっています。
日本の250mバンクにはないような形状ですね。でもこの1週間でその特徴を掴めてきているので、ハロンでは助走のポイントを気をつけますが、あとは自然に走りたいと思っています。
Q:日本チームが新しくなりました。
雰囲気がガラッと変わったとは思います。でも自分のやるべきこと、レースへの調子の持っていき方、練習などは変わりません。
Q:女子短距離の意識は?
チームスプリントでチームを組むことで、一体感が生まれていると思います。
Q:大会直前です。心境は?
世界に挑戦できるチャンスに恵まれました。結果も出したいですが、まずは自分の力を出すことが大切かなと思います。おびえずに挑戦していきたいと思います。
Q:出場種目それぞれの目標を教えてください。
経験を……とか言う状況じゃなくなってきました。レースの経験自体は日本の競輪で積んできているので、スプリントではひとつひとつのレースで、相手に対し自分の存在感を示すことに注力していきたいです。
チームスプリントは最重要種目と言っても過言ではないと思います。次世代に向けて、競輪選手以外でも挑戦できる種目になっていくんじゃないでしょうか。そういうチャンスをみなさんにお見せできればと思います。
Q:合わせてみてどうですか?
正直ドキドキします。そういうのも含めて楽しみにしていますし、それは3人同じだと思います。
Q:期待と不安、どちらが大きいですか?
不安はないですね。「どうなるのかな」みたいな楽しみがあります。ダメであっても修正が効くと思いますし……そういう細かいところも含めて見ていきたいと思っています。
目標は……やっぱりメダル争いではあるんですが、まずは高望みせずにひとりひとりの役割を全うしたいです。
Q:この大会をどんな大会にしたいですか?
「経験」のフェーズは終わっていると思うので、存在感を世界に示す大会にしたいです。
佐藤水菜
Q:体調やコンディションはいかがですか?
時差ボケが心配でしたが、全然問題ありませんでした。快適に過ごしています。
Q:バンクを走ってみていかがですか?
250mバンクですが、とても直線が長いと感じます。日本の競輪ならあんまり好きではない特徴なんですが、小さいバンクなのでいろんな戦法が有利になるのかなと思います。今回はチームスプリントに力を入れていますが、走ってみたところ、走りやすく感じました。
Q:パリに向けたメンバーがメインとなり、チームの顔ぶれもガラッと変わりました。
以前は先輩方がいてピリッとした雰囲気。今もピリついた雰囲気はあるんですが、少し楽しく練習できる環境に変わったと感じます。
Q:女子3人で意識はしますか?
一緒に練習させていただく機会が増えて、より集中が求められるようになりました。いつも試合みたいな気持ちで練習してますね。疲労は2倍くらいになりました(笑)
Q:いよいよ大会が始まりますが、どのような心境ですか?
チームスプリントにワクワクしています。不安はないです!ここにきて楽しみが勝った感じで、ドキドキワクワクしています。バタバタしているのもあって、海外選手を目にしても怯んでる暇がないですね。怯んでも仕方ないですし。楽しんで走りたいと思います。
Q:ケイリンはどのように走りたいですか?
最低目標は「何か得て帰る」こと。最大の目標はメダルを取ることです。日本の競輪でデビューした時と、とても心境が似ているんですよね。相手の出方を考えることも大事だとは思うんですが、そこはガールズケイリンで培ったものがあるので、自分を信じて流れに身を任せつつ、積極的に仕掛けていきたいです。
Q:結構自信があるように聞こえますね。
気持ちは強めにいかないとね、ダメなんで(笑)気持ちで誤魔化しています。
Q:チームスプリントに力を入れているとのことですが、佐藤選手としてはどのように捉えていますか?
個人戦じゃなくてチーム戦ですので、ひとりでは絶対に戦えない種目なんです。チームで戦えることがすごく嬉しいし、楽しみだし、3人ならできるんじゃないかなと思います。
本番形式で走ったのが2回だけなんです。でも良いタイムが出せているので「なんかイケるんじゃない?」ってちょっと思っています。
Q:パリまであと3年。この大会をどのような大会にしたいですか?
一戦一戦が大事になっていくと思います。来年からは(オリンピック)ポイントも入ってくるので、その前の大会として、いろんなものを勉強して帰りたいです。大会中の生活も、走りも……結果も大事ですが、3年後にきちんと結果を出せるよう、今はしっかり準備したいです。
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