8月6日、東京オリンピック自転車トラック競技5日目。この日行われたオリンピック新種目女子マディソンに、梶原悠未・中村妃智の日本代表ペアが出場した。

レースはローラ・ケニーとケイティ・アーチボルドがペアを組むイギリスチームが、すべてのスプリント周回でポイントに絡む圧倒的な走りを見せ、女子マディソンの初代オリンピックチャンピオンとなった。

日本の梶原悠未・中村妃智ペアは、落車が頻発する厳しくハイスピードな展開についていけず周回遅れとなり、レース半ばで除外を宣告され、DNFで13位という結果だった。

マディソンとは

マディソンは2人1組で行われるポイントレース。男子は50km(200周)を、女子は30km(120周)を走る。走者交代の際に互いの手を取り合い行う、通称ハンドスリングという技術を駆使してチームのスピードを維持する。

10周ごとに設けられたスプリント周回で、1位~4位に対して5ポイント、3ポイント、2ポイント、1ポイントが割り振られ、フィニッシュ周回のポイントは倍になる。集団から抜け出し、他ペアと1周差をつける(ラップする)と、そのペアには20ポイントが加算される。

日本ではまだ馴染みのない種目だが、自転車競技の盛んなヨーロッパでは古くから行われている人気種目。走る選手たちによってトラック上に風が渦を巻くほどのスピードと、最後の最後に一発大逆転も可能なスリリングな展開は、この種目ならではの醍醐味と言える。

参加チームは15チーム。注目は、2020年の世界チャンピオンチーム、オランダ(キルステン・ウィルト/エイミー・ピータース)。強豪ローラ・ケニー擁するイギリス(ローラ・ケニー/ケイティ・アーチボルド)。2020年世界選手権2位のフランス(クララ・コッポニ/マリエ・ネット)、そして、同じく世界選手権3位のイタリア(エリサ・バルサモ/レティシア・パテルノステル)。

ハイスピード展開

1/2 Page