2021年5月15(土)香港で行われた『TISSOT UCIネーションズカップ』第2戦の3日目、男子マディソンで橋本英也&今村駿介ペアが、銅メダルを獲得。これはUCI国際大会における日本人史上初の快挙である。
レースレポート
男子マディソンには6カ国から6チームと、コロナ禍により通常と比較し格段に少ない出走数でのスタート。日本からはオリンピックテスト大会で優勝の橋本英也&今村駿介ペアが出走し、50km(200周)で争われた。ポイント周回は全20回。
1回目のポイント周回で日本は2着3ポイントを獲得するが、その後はなかなかポイントを獲得できず。5回目のポイント周回で今村がスプリントし、1着5ポイントを獲得する。
その後のポイント周回では着実にポイントを加算はするものの、デンマーク・ドイツ・オーストリアらが上位ポイントを獲得し続け、日本は暫定順位を下げていき5位に。
12回目のポイント周回を過ぎたあたりで日本が集団から抜け出し、1周追い抜きへ成功し一挙20ポイントを獲得。計40ポイントとなり、一気に暫定1位へ。
13回目のポイント周回を越え、ドイツに疲れが見え始めるも、オーストリアと協力し2チームで1周追い抜きを狙いにかかる。日本を含むメイン集団は、これに1/4周程の距離を保ち、追いつかせぬままドイツとオーストリアの体力を削り続ける。しかしドイツとオーストリアがスプリント周回で1,2着のポイントを加算し続けるため、日本との点差は10点以内まで縮んだ。
15回目のポイント周回を過ぎ、日本44点へ対し、ドイツ40点、オーストリア34点まで点差は迫る。
16回目のポイント周回は僅差でオーストリアがドイツに僅差で競り勝ち1着。これによりドイツ43点、オーストリア39点に。なんとか日本は44点で暫定1位をキープできたが、このままでは次のポイント周回で暫定1位が奪われる事は確実となる。
17回目のポイント周回で、ついに日本は暫定2位へ陥落。ドイツ48点、日本44点、オーストリア42点。デンマークは27点で4位につけるが、目立った動きを見せない。
18回目のポイント周回をドイツが1着で通過し53点、オーストリア45点、日本44点。日本は暫定3位へと落ちた。
更にドイツとオーストリアが若干ペースを上げ、メイン集団の背後へジワリと迫る。まだ差はあるものの、周回を重ねる毎に少しづつ差が縮まり、残り13周でついに1周追い抜きへ成功。更に、ドイツが単独でアタック。一挙に集団を1/4周程度突き放す。それを日本を先頭にした集団が追いかける。ドイツ78点、オーストリア65点、日本47点。
そのまま最終周回を迎え、最終得点はドイツ88点、オーストリア65点、日本51点。
日本は4位との点差を守りきり、見事日本史上初、UCI国際大会における男子マディソンでのメダル獲得を果たした。