昨年12月に行った、短期登録で来日をしていた外国人選手たちへ、世界選手権へ向けたインタビュー。2017年の世界選手権で優勝をしたデニス・ドミトリエフ選手編。

世界選手権ではスプリントに照準

僕はワールドカップ第5戦には出場せずにトレーニングキャンプに入る予定。昨年世界チャンピオンになったから、今度の世界選手権には出場の権利が無条件で付いてくるんだよ(笑)だからトレーニングに集中しようと思ってるね。

いつも我々は「タイトルを獲るのは大変。でもタイトルを守るのはもっと大変」と言っているんだよ。だからレインボージャージ(世界チャンピオンジャージ)を守るために頑張らないとね。

と、いうことは世界選手権ではスプリントに照準を合わせていると?

そうです。ケイリンにも出たいけど、(僕より)若手に経験を積ませるというチームの方針と、出場に値するポイントが微妙なので、ケイリンには出ないかな。だからスプリントに集中するよ。

なるほど。じゃあ日本チームと一緒にマイアミでトレーニングキャンプですね?

そうですね。ただ、皆に“マイアミ”って言うと羨ましがられるけど、実はマイアミじゃなくてマイアミから30km離れた場所なんだよ。皆、ビーチでカクテル飲みながら日焼けして・・・・とイメージするかもしれないけど、練習してご飯を食べての繰り返し(泣)

じゃあ素晴らしいのは、気候だけってこと?

そう!素晴らしいのは寒くないこと(笑)

ただトラックは333mのコンクリートだし、風もある中でのトレーニングになるので、トレーニングの質も素晴らしいことになるはず。それに日本チームと一緒に練習すること(日本短距離チームは1月にマイアミでトレーニング予定)はお互いのモチベーションを上げることになるので、良いことだと思ってるよ!

シェーン(パーキンス)から聞いたけど、ロシアチームの一員として今年の世界選手権には出れないと。チームスプリントはワールドカップで結果を出しているだけに残念だよね?

そうですね。ただ、チームはまだベストな布陣を探っているところ。できれば僕は2走が良いかな。だって3走は地獄の苦しみだから(笑)

ドミトリエフ、パーキンスのロシア優勝。日本は1回戦敗退も手応え/2017-18トラックワールドカップ・男子チームスプリント

だからシェーンが3走になるように仕向けると?

(笑)だね!

話は変わって欧州選手権ではスプリントで3位。1位はフランスのビジエ選手だったんだけど、その辺りはどう?若手に脅威を感じる?

デニス・ドミトリエフ選手が銅メダル獲得/ヨーロッパ・エリート・トラック選手権2017 男子エリート スプリント

いや、シーズンのどのレースでも調子を保つことは難しいので、何とも言えないかな。ただ、これも常に選手間で言っているのだけど、「勝負は世界選」ってね。

欧州選手権ではビジエ選手が凄く良いコンディションに見えたのは事実。あの年代だと、ビジエ選手とオランダのラブレイセン選手が台頭してきているよね。だから僕としては退屈しなくて良いと思ってるよ。

世界選手権のあとは、また日本に戻ってきますか?

招待されればもちろん!そしたら再び競輪学校で勉強し直さないとだけどね(笑)