名コーチ、突然の脱退

イギリスナショナルチーム女子中長距離コーチであるポール・マニングが、チームから脱退する事がイギリスの新聞社「The Times」によって明らかになった。

マニングは、2008年の北京オリンピック後に選手としては引退し、2009年からイギリスナショナルチームの中長距離コーチとして活躍してきた。ロンドン、リオデジャネイロオリンピックと女子チームパシュート2大会連続の金メダル獲得や、多くの国際大会での成績に貢献した名コーチ。

東京オリンピック開催まで8ヵ月を残す中、マニングがチームを脱退した理由については明らかにされていない。

イギリス黄金時代の立役者

写真左端がマニング。

ポール・マニング(Paul Manning)は、イギリス出身の46歳。

プロロード選手兼トラック選手として活動し、「ツール・ド・フランス」を制したゲラント・トーマスやブラッドリー・ウィギンスと共に男子チームパシュートでイギリス黄金時代を築き上げた内の1人だ。

2005年、07、08年には男子チームパシュートで世界王者に(2008年に世界記録更新)。

オリンピックではシドニー(銅メダル)、アテネ(銀メダル)、北京(金メダル)と3大会連続でメダルを獲得した後に選手を引退。

2009年からはイギリスナショナルチームの男子中長距離コーチとして8ヵ月を過ごし、2010年4月から女子中長距離のコーチとなった。

コーチになってから3年後の2012年には、ロンドンオリンピックと2012年世界選手権女子チームパシュート優勝の功績が称えられ、イギリスのコーチング連盟「UK Coaching」から「ハイパフォーマンスコーチ・オブ・ザ・イヤー」を受賞。

また、2016年のリオオリンピックで大会2連覇を果たすと共に4:10.236で世界記録の更新(2020年11月19日現在)にも貢献した。

直近の大会では2020年11月11日〜15日にブルガリアで開催された「2020UECトラックヨーロッパ選手権」の女子チームパシュートでチームを優勝に導き、2018年から3年連続となるヨーロッパチャンピオンチームへと育て上げた。

まさに”無敵のイギリス”を育て上げた名コーチである。

「チームへの貢献を誇りに思う」マニング コメント

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