ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチへのインタビュー
全日程のシュミレーションを終えて
Q:全日程を終えての感想は?
予想していたよりも良かったです。様々な物事が分かりましたし、ほとんど実際の試合のようなレースを行うことが出来ました。オリンピックにだけでなく、今後にも繋がる様々な情報を得ることが出来ました。
Q:その中で何か驚きはありましたか?
まずは選手たち自身が限界まで自分たちをイジメ抜くことが出来ていたことです。このシュミレーションよりオリンピックが厳しいスケジュールになることはありません。脇本、新田は限界まで走り切っていたにも関わらず、最終日にも高いレベルで走ることが出来ていました。驚きです。女子も高いレベルで走れていました。
Q:スプリントはどうでしたか?
脇本は良いタイム(9秒728)でしたね。新田はテスト中のギアなので彼にとって良いタイム(9秒711)ではなかったです。全体的に見ると14人中11人の選手が9秒台を出したので、日本チームにとっては素晴らしいことです。
Q:Bチームの走りについては?
未来、パリに希望が持てる走りでした。夢を見ることが可能になるレベルに近づいてきています。
Q:若いということもありますかね?
それもありますが、若くない選手たちでも経験がとても少ないのがBチームです。伸び代はたくさんですね。
Q:ブノワコーチ就任時には足りなかった物、人などがここになって揃ってきていると思います。その辺りについては?
少しずつ、良くなってきましたね。でもHPCJC(※後述)無しでは難しい事業です。今回の予行練習もHPCJC抜きでは不可能でした。まだまだこの場所が発展する必要はありますが、ほとんどナショナルトレーニングセンターとして機能するようになってきたと思います。チームがあり、それを支えるスタッフや機材がある。ここで起こっていることはとても興味深いことだと思います。
外から見るとどう見えるかはわかりませんが、内部からは少しずつチームが大きくなっていることを感じますよ。ここが本当の意味で自転車競技のナショナルトレーニングセンターになることを夢見ています。
とブノワヘッドコーチに真夏のプレ五輪(非公式ですが)の総括をしてもらった。選手たちは力を出し切り、オリンピックの予行練習が見事に成功した。そしてブノワコーチが語ったHPCJCという謎の組織が今回の予行練習成功でのキーになっているとのことだ。
MoreCADENCEでは今後このHPCJCに密着し、その正体を徹底的に取材する予定。選手やコーチの頑張りにより結果が出ていることは間違いないが、その裏で縁の下の力持ちとなる組織。その組織の中身や如何に?ご期待下さい。