※記事内の情報は執筆時点の4月10日へ基づく
世界へ広がるコロナ禍
世界中へ拡大した新型コロナウイルスの被害。日本でも現在、JCF公認レースは全て中止され、自治体によるが外出自粛が要請されている。
本記事では世界各国における自転車を取り巻く現状を見てみよう。
オランダ
オランダでは在宅が不可能な仕事や食料品の買い出し、外の空気を吸うという理由であればソーシャルディスタンスの1.5m以上の距離を守った上での外出は許可されている。
保育園や大学、学校は4月28日まで休みとなり、バーやレストランはテイクアウトのみの営業となっている。
テオ・ボスによるライブ配信や、BEAT Cycling ClubによるZWIFTグループライドなど室内で共にトレーニングを呼びかけている。
🔥 LIVE: BEAT Trainingsessie met Theo Bos
📅 Zondag 22 maart, 11:00 uur
💬 Vraag @theo_bos alles wat je wilt weten
🚴♂️ Samen trainen
📺 of toekijken vanaf de bankTune in 👉 https://t.co/WMoOB6yk8D pic.twitter.com/0jSIVcEnWi
— BEAT Cycling Club (@beatcyclingclub) March 20, 2020
イギリス
食料や医療品の購入、同居人(家族など)との運動やペットの散歩、高齢者や障害者の付き添いとしての外出、在宅で仕事が出来ない職種の人は外出は許可されている。しかし、友人や同居する家族以外と会う事や複数人での集会は禁止されている。
公共の場で2m以上のソーシャルディスタンスを守らなかった場合、上記理由以外で外出を行なった場合、警察から速やかに帰宅するよう指示を受ける。この指示へ従わなかった場合、逮捕や罰金などの罰則が与えられる。
ドイツ
早い段階で国境を閉鎖したドイツでは、感染者の早期発見や医療体制の充実により欧州諸国の中では死者数が少ない。
3月22日からは家族以外との接触を避け、公共の場ではソーシャルディスタンスを保つなどの措置が取られた。健康維持の為の2人以内の外出や食料品の買い出しであれば許可されている。
飲食店ではテイクアウトのみの営業であり、映画館などの娯楽施設は営業停止に。この措置は本来2週間のみを予定していたが、4月19日まで延長された。
フランス
フランスでは、3月17日から4月15日までの間(延長の可能性あり)厳格な外出制限が行われている。
外出時には特例外出証明証の携帯が義務付けられ、個人的な運動や散歩、ペットの散歩へ限り、1日1時間以内・自宅から1キロ以内での外出が認められているが、パリ市では個人的な運動目的でも10時〜19時の時間帯に外出を禁止するなど、各地方自治体によっては更に厳格な外出制限を課しているところもある。
それ故、現在フランス国内では自転車で外出する事は出来ず、トッププロ選手たちは自宅でトレーニングを行うなどしている。そんな状況下でもNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスの別府史之などの有名選手やワールドツアーチーム「グルパマ・FDJ」も含め、zwiftで様々なイベントを開催するなど、積極的に自転車を通じたコミュニケーションを図っている。
4/3(金)日本時間18:00からのオートルート第1ステージを走ります。いまは外出は控えて #STAYHOME この困難を乗り切りましょう!😉 @GoZwift #rideon https://t.co/jkiSFx9N36
— 別府 史之 FUMY BEPPU (@Fumybeppu) April 1, 2020
バーチャルレースの開催
レースの中止が相次ぐ中、ベルギーのクラシックレース「ロンド・ファン・フランデーレン」のバーチャルレース版「De Ronde2020 Lockdown edition」が開催。
レムコ・イヴェネプールやトーマス・デヘントを始めとする大物選手が参加し、多くの観戦者(視聴者)が集まった。
レースはリオオリンピックロードレース王者のグレッグ・バンアーベルマートが優勝。
. @GregVanAvermaet 🥇 is the winner of De Ronde 2020: Lockdown Edition after a big solo. @OliverNaesen 🥈 and @nicholasroche 🥉 complete the podium. #DeRonde2020 @LidlBelgium pic.twitter.com/wsQyYwAYCl
— Ronde van Vlaanderen (@RondeVlaanderen) April 5, 2020
主催者団体及びプロ選手達による初の試みにも関わらず、SNS上では大きな反響を呼び、今後のバーチャルレースの発展に大きく貢献した。