2月27日、ドイツ・ベルリンで『世界選手権トラック2020』の2日目が実施された。2日目には日本のメダル獲得に期待の掛かる男子ケイリンが決勝まで行われ、脇本雄太が自身初の世界選手権での銀メダル獲得を果たした。この記事では日本ケイリン三銃士の一人、2018年の世界選手権で25年ぶりに日本にこの種目のメダル獲得をもらたした河端朋之のレースについてお伝えする。
ケイリンのルール&勝ち上がり
最大7人が同時にスタートし、トラック6周の先着を競うケイリン。3周目まではペーサーと呼ばれる風除けが選手たちのスピードを上げ、残り3周からスプリント勝負が始まる。勝ち抜けは大会や出場人数によって異なり、1着のみが勝ち上がる場合もあれば2着、3着までの時もある。今回は1回戦は2着までが2回戦へ。
勝ち上がりは1回戦→(負けた場合は敗者復活戦)→2回戦(4着上がり)→準決勝→決勝/順位決定戦となる。
今回のメンバー
今大会には28人が出場。日本からは以下の3人がレースに臨んだ:
新田祐大(2019年世界選手権銀メダル)
河端朋之(2018年世界選手権銀メダル)
脇本雄太(2018、2019年アジア選手権2連覇)
日本からは過去最強といっても過言でないメンバーが参戦。日本はオリンピックの出場枠を確定させているものの、国内選考が掛かった一戦。この大会での結果はオリンピックの出場選手選考に最も影響を及ぼすことになっている。
海外からはマティエス・ブフリ(オランダ:2019年世界選手権優勝)、アジズルハスニ・アワン(マレーシア:2017年世界選手権優勝)、ジェイソン・ケニー(イギリス:2016年リオ五輪短距離3冠)、ハリー・ラブレイセン(オランダ:2019年世界選手権スプリント種目優勝)、ジェフリー・ホーフラント(オランダ:2019年世界選手権スプリント種目準優勝)、そして古豪のテオ・ボス(オランダ)、シェーン・パーキンス(ロシア)等、正に頂上決戦と言うに相応しいメンバーが参戦した。
1回戦は沈むも敗者復活戦で1着
1回戦は河端は前に出ることが出来ず6着で敗者復活戦へ。
敗者復活戦は2着までが勝ち上がることが可能となる。河端の相手は日本の競輪にも呼ばれて馴染みの深いパーキンス(ロシア)、ワールドカップ第5戦で金メダル、そして第6戦で銀メダルを獲得したキンテロ(コロンビア)、2012年ロンドンオリンピックの銀メダリストのレビ(ドイツ)など強豪揃いの組となった。
レースは河端が残り2周から一気に前に出るとそのまま先行体制に入る。残り1周では他の選手を引き離して寄せ付けず、そのままフィニッシュ。先行タイプではない河端だが、実力の差を見せるようにして2回戦進出を決めた。