2020年東京オリンピックでメダル獲得を目的として日本自転車競技連盟が立ち上げた「ハイ・パフォーマンス・センター・オブ・ジャパン・サイクリング」(以下HPCJC)

自転車トラック競技大会に出場するトラック競技選手の育成・強化及びその環境等の整備に関する事業等を行うために、2015年から年に2度ほど開催されている「国際自転車トラック競技支援競輪」。主にその支援金を活用し、2018年から本格的に活動を開始した強化施設がHPCJCである。スローガン「Two Wheels, One Goal.」を掲げ、伊豆ベロドロームを拠点に、選手へのトレーニング環境の提供をはじめとした様々なサポートを行なっている。

本記事ではHPCJCの今シーズンでの実績、体制、今後の展望などをお届けする。

ワールドカップ1シーズンで11個のメダル獲得

オリンピックが近づくに連れて世界のレベルが上がっているが、同時に日本も大きな飛躍を遂げた。

2019-2020シーズンのUCIトラックワールドカップでは第1〜6戦までで金メダル4つを含む計11個のメダルを獲得。男子ケイリンにおけるUCI国別ランキングでは1位を獲得(2020年2月18日現在)するなど、日本も強豪国に名を連ねようとしている。

HPCJCは、中国の女子チームスプリント世界記録更新やリオ五輪金メダル獲得の指導実績を持つブノワ・べトゥヘッドコーチを筆頭に、海外での実績を誇る外国人コーチ陣を招いて選手強化に取り組んでいる。

また、コーチだけでなく医学、栄養、心理的なサポートを行なうスタッフや、機材面で選手を支えるメカニック、そして選手のパフォーマンスを最大限に引き出す為のデータ分析を専門とするアナリスト達を揃え、各分野でのプロフェッショナル達が連携して世界一を目指している。

2020とその先も見据えて