ポイントレース
最終ポイントレースは、これまでのポイントを持ち点として行う。10周に1回設けられたポイント周回で着順によって1着5ポイント、2着3ポイント、3着2ポイント、4着1ポイントがそれぞれ与えられ、最終ポイントの合計でオムニアムの総合優勝者が決定する。なお、1周追い抜きのラップが成功すると20ポイントが加算される。
レースを序盤から積極的に動かしたのは、エリミネーションで大幅に順位を下げたハンセン(デンマーク)だった。ポイントレースが始まる前の時点での持ち点は68ポイント。暫定8位で勝負権を失いかけていた中でも動きとなった。
ハンセンは序盤から小刻みにポイントを加算させていき、さらには中盤でビビアーニ、ウォールズ等と共に逃げ集団を形成するとメイン集団を追い抜き、ラップを成功させる。
さらに残り41周で今度は単独アタック。残り40周のポイント周回で5ポイントを追加したハンセンはそのまま1人で逃げ続け、残り36周でラップを成功させると一気に表彰台圏内に暫定順位を上げる。
残り30周を通過した時点の暫定順位は
1位 ウォールズ(イギリス)137ポイント
2位 オリベイラ(ポルトガル)129ポイント
3位 ビビアーニ(イタリア)125ポイント
4位 ハンセン(デンマーク)120ポイント
その後、オリベイラ(ポルトガル)が残り25周でラップを成功させてトップに出る。しかし、残り20周のポイント周回の手前でウォールズ(イギリス)、ビビアーニ(イタリア)、ハンセン(デンマーク)が先頭集団を形成しポイントを加算。そのままラップを成功させて再びウォールズ(イギリス)がトップに立つ。
結果、残り10周のポイント周回を終えた時点でさらにポイントは拮抗していく。
残り10周を通過した時点の暫定順位は
1位 ウォールズ(イギリス)158ポイント
2位 オリベイラ(ポルトガル)149ポイント
3位 ビビアーニ(イタリア)148ポイント
4位 ハンセン(デンマーク)145ポイント
最終周回で得られる着順のポイントは2倍となるため、最後の最後まで勝負の行方はわからない展開となった。そうした中、思わぬ形で勝負が決定してしまう。暫定9位のスイスのクラウディオ・イムホフが単独で逃げ切りをはかりフィニッシュラインに向かっていく。
これによりライバルに10ポイントを加算される心配がなくなったウォールズ(イギリス)の優勝が確定し、残すは表彰台争い。
そこで意地をみせたのがビビアーニだった。最後のスプリントを制して2着フィニッシュ。3着にはウォールズ(イギリス)が入り、ビビアーニが順位をあげて2位、銀メダルを獲得した。
集団追い抜きを3回も成功させて一気に表彰台圏内に上がったハンセンは4位に終わった。
役者が揃いハイレベルな戦いとなったワールドカップ開幕戦。戦いはさらに激化していくだろう。
優勝:ウォールズ(イギリス)163ポイント
2位:ビビアーニ(イタリア)154ポイント
3位:オリベイラ(ポルトガル)149ポイント