東欧ベラルーシの首都ミンスクで11月1日に開幕した『2019-2020トラックワールドカップ第1戦』は、大会初日にチームスプリント決勝が行われ、男子はオランダが42秒204で優勝。3位にはオランダのトレードチームBEAT Cycling Clubが入った。また女子はガスプロム・ロスベロ(ロシア)が32秒945でロシアナショナルチームを制し、開幕戦を勝利で飾った。男子はオランダ勢が、女子はロシア勢がそれぞれ強さを見せた。

男子、戦いの舞台は42秒台へ

男子の出場チームは16チーム。今大会、日本代表のエントリーは無し。

予選1位はイギリスチームで42秒862。予選通過のボーダーラインである8位はポーランドの43秒685。この種目でも各国のタイムアップが著しく、予選通過するためには43秒中盤が必要となった。さらにメダル争いへ参加するためには、43秒前半〜42秒台が求められるのが現状だ。

圧倒的な選手層を誇るオランダからはトレードチームであるBEATCycling Clubとオランダナショナルチームの2チームがエントリー。

2019年の世界チャンピオンであるジェフリー・ホーフラントハリー・ラブレイセンはオランダナショナルチームとして出場。そして第1走のロイ・バン・デン・バーグはBEAT Cycling Clubとしてエントリーした。

強力なオランダ勢の前に立ちはだかるのはイギリス。予選唯一の42秒となる42秒862で1位通過。さらに1回戦でも42秒516をマークし、コンスタントに43秒以下のタイムで走る。

オランダは予選こそ43秒054であったものの、1回戦は42秒256をマークし、イギリスを上回る形で決勝へ。

予選結果(PDF)

1回戦結果(PDF)

決勝

決勝戦ではイギリスとオランダが対戦。4年に一度のオリンピックに照準を合わせ、毎度オリンピック直前に急激な進化を遂げるイギリス。現世界トップのオランダへ対抗できるのか。

イギリスチームのメンバー

第1走:ジャック・カーリン
第2走:ライアン・オーウェン
第3走:ジェイソン・ケニー

オランダチームのメンバー

第1走:ニルス・バン・ツエンダーダール
第2走:ハリー・ラブレーセン
第3走:ジェフリー・ホーフラント

ホームとバックに別れ、勢いよく飛び出した2チーム。まずはイギリスの第1走ジャック・カーリンが17秒024という驚異的なタイムを叩き出す。対するオランダの第1走ツエンダーダールのタイムは17秒471、イギリスがリードを奪う。

第2走、イギリスが29秒574に対しオランダは29秒630。オランダが追い上げ、その差はわずか0.056秒まで迫った。

最終走者は互いのエース、オランダのホーフラントとイギリスのケニー。先着はオランダで、タイムは42秒204。対するイギリスは42秒590と、オランダが約0.4秒上回り、ワールドカップ開幕戦を制した。

Harrie Lavreysen (NED)

3位決定戦ではBEAT Cycling Clubがフランスを下し3位に入り、オランダの2チームが表彰台へと登った。

男子チームスプリント結果

優勝:オランダ 42秒204
2位:イギリス 42秒590
3位:BEAT Cycling Club 43秒018

決勝結果(PDF)

女子、好調のシュメレワらガスプロムの勝利