決勝、止めないペダル ~CHASE YOUR DREAM~

決勝では前回の『アジア選手権トラック2019』同様、韓国と対戦。雪辱を果たすべく挑む日本は、予選からメンバーを橋本英也から近谷涼にチェンジ。

決勝メンバー

近谷涼(ブリヂストン サイクリング)
今村駿介(中央大学/チーム ブリヂストン サイクリング)
窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング)
沢田桂太郎(日本大学/チーム ブリヂストン サイクリング)

予選同様、序盤に沢田が加速させたスピードでハイペースな展開へ持ち込んだ日本は、韓国相手に常にリードを奪う形でレースを進めていく。

中盤で一度はタイム差が縮まるも、その後さらにペースを上げた日本。残り6周、日本が韓国へ1秒近いタイム差を付けた段階で、焦りが出たのか韓国の隊列が崩壊し、1人が一気に失速。

それにより日本が一気にタイム差を広げ、残り1周で韓国を追い抜きレースは終了。日本の優勝が決まった。

しかし日本チームはその後もペダルを踏み続けることを止めない。残り1周をそのまま走りきり、フィニッシュタイムは3分59秒560。

予選タイムを更に上回り、アジア王者にふさわしいタイムで優勝。それと同時にアジア大陸王者として世界選手権への出場権を獲得した。配点の大きなアジア選手権での優勝、更に世界選手権への切符を手にした事は、今シーズン常に背水の陣となる日本チームにとって非常に大きな勝利となった。

金メダルを掲げ、アジアンチャンピオンジャージに再び袖を通した選手たちだが、その表情に微塵も慢心は見られない。東京オリンピック出場への切符を勝ち取る為に、まだまだ背水の陣の戦いは続くからだ。

なお銅メダルは中国に勝った香港が獲得。

近谷涼「崖っぷちの状況下で勝ったことを励みに」

9月に行われた国体で落車し怪我を負いましたが、多くの方の力を借りて今大会に照準を合わせ、調整をしてきました。しっかり仲間が予選を通過してくれたので、決勝は強い気持ちで挑みました。崖っぷちの状況下で勝ったことを励みに、このあとのワールドカップ、世界選手権を戦っていきたいと思います。

窪木一茂「W杯で何としてもメダルを」

今年のワールドカップは本当にレベルが高いと思います。それでも、そこで何としてもメダルが獲りたいので、ワールドカップまでの時間でしっかりと力をつけていきたいと思っています。